口角ボトックスの効果はいつから?持続期間や効果ない時の対処法

2025.12.8
美容コラム

口角ボトックスって何?

口角ボトックスとは、ボトックス(ボツリヌス毒素)を使って“下がった口角”を引き上げる美容治療です。口角が下がっていると、怒っていないのに「不機嫌そう」「疲れて見える」といった印象を与えてしまいます。そこで、口角を下方向に引っ張る筋肉(口角下制筋)にボトックスを注入して、その働きを一時的に弱めることで、自然に口角を上向きに見せる効果を狙います。詳しく見ていきましょう。

口角ボトックスの治療とは?

口角ボトックスとは、口角下制筋にボトックスを注射して筋肉の働きを抑え、口角が下がるのを防ぐ美容治療です。加齢や表情の癖で口角が下がると、真顔でも不機嫌そうに見えてしまうことがありますが、この施術により自然に「微笑んだような」印象を作ることができます。麻酔を使わず短時間で行え、ダウンタイムや副作用も軽微な点がメリットです。ヒアルロン酸のようにボリュームを足す施術ではなく、筋肉にアプローチするため、表情を変えずにリフトアップできるのが特徴です。韓国や日本でも人気が高く、男女問わず取り入れやすい施術として注目されています。

口角ボトックスの安全性・メリット

ボトックスはFDA承認を受けている安全性の高い薬剤で、医療や美容分野で広く使用されています。特に口角ボトックスはメスを使わずに行えるため、初めての美容医療にもおすすめです。たるみ予防にも効果があり、筋肉の緊張を和らげることで、フェイスラインのたるみやシワを抑える効果も期待できます。施術後数日で効き始め、1〜2週間で自然な変化を感じられるでしょう。メリット・デメリットを理解したうえで適切な頻度で行えば、継続的に若々しい印象を目指したい方に選ばれています。

口角ボトックスの効果を最大限に引き出す方法

口角ボトックスの効果をしっかり感じるためには、「注入技術」×「アフターケア」×「他の治療との組み合わせ」の3つが大切です。以下で、それぞれのポイントを詳しく解説します。

効果を感じるまでの期間はいつ?

ボトックスの効果が出る時期は、一般的に施術後2〜3日から。1週間ほどで変化が分かり、2週間で安定します。効果の期間は3〜6か月で、定期的な継続によって持続力が高まります。代謝や表情の癖によって個人差がありますが、初回は効果が短くても、2回目以降により持続期間には個人差があります。口角挙上手術のような永久的な変化ではありませんが、自然なリフトアップ効果を得たい方にはぴったりの方法です。

口角挙上術の特徴・治療後の注意点

手術による口角挙上は、切開を伴うためダウンタイムが長く、腫れやリスクも高めです。一方で口角ボトックスは注射だけで済むため、マッサージや化粧も翌日から可能です。ただし、施術当日の運動や飲酒、マッサージは避けましょう。これらは薬剤が広がる原因になり、左右差や不自然な仕上がりを招くことがあります。治療後の経過観察を怠らず、医師の指示を守ることが大切です。

繰り返し2回目の治療することの利点とリスク

2回目の施術を行うことで、筋肉の動きがより安定し、口角ボトックスの効果が長持ちします。初回で十分な結果が得られなかった場合も、追加治療で理想のバランスに近づけることが可能です。ただし、短期間に繰り返しすぎると筋肉が過度に弱まり、真顔での表情がぎこちなくなる不自然なケースも。頻度は3〜4ヶ月に一度が理想で、もちを高めるためには生活習慣(睡眠・食事)も重要です。

口角ボトックス単独では不十分?他の治療との併用効果

口角ボトックスは、下がりがちな口角を引き上げて優しい印象をつくる人気の施術です。しかし、口角の筋肉だけを緩めても、フェイスラインのたるみや頬のボリューム減少など、他の要因が残ると理想的な笑顔ラインには届かないことがあります。そのため、ボトックス単独では効果が限定的で、首や頬など周辺部位の施術と併用することで、より自然で若々しい表情が実現します。特に表情筋のバランスを整える首ボトックスや、皮膚のハリを取り戻すたるみ治療との組み合わせが有効です。総合的な表情改善を目指すなら、顔全体の筋肉の動きを考慮したプランニングが重要となります。

首ボトックスとの併用がもたらすシナジー効果

首ボトックスは、首筋に浮き出る「広頚筋(こうけいきん)」の過剰な緊張を緩め、下方向への引っ張りを軽減する治療です。この筋肉の張りが強いと、どんなに口角を上げても下方に引っ張られて効果が半減してしまいます。口角ボトックスと首ボトックスを同時に行うことで、顔全体の筋バランスが整い、より自然な印象を目指す施術です。さらに、首の縦ジワやフェイスラインのもたつきも改善され、輪郭の印象がすっきりと若返ります。単独よりも相乗効果が高く、「疲れて見える」「老けて見える」といった印象を一度に改善できる点が大きな魅力です。

頬のたるみ治療との組み合わせで見た目が若返る

頬のたるみは、加齢による皮下脂肪やコラーゲンの減少が原因で起こり、口角が下がって見える主な要因の一つです。そのため、口角ボトックスだけでなく、たるみを根本から改善する治療を併用することで、より効果的な若返りが期待できます。具体的には、ハイフ(HIFU)や糸リフトなどの引き上げ治療を組み合わせることで、顔全体のたるみを引き締めながら口角ラインを自然に上げられます。また、肌の弾力を補うヒアルロン酸注入を併用する方もいます。表情筋だけでなく、皮膚と脂肪層の構造を同時に整えることで、ナチュラルかつ長持ちするリフトアップが可能になります。

口角ボトックス治療のリスクと対処法

どんな施術にもリスクは存在します。口角ボトックスも、注入量や部位のわずかな違いによって左右差が出たり、笑顔が引きつったりすることがあります。こうしたリスクを最小限に抑えるには、熟練した医師が筋肉の動きを見極めながら施術することが大切です。また、施術後に違和感が出た場合は放置せず、早めにクリニックへ相談することで修正が可能です。過剰な効果を防ぐために、初回は少量から調整していく方法も推奨されます。信頼できる医師を選び、術前カウンセリングで希望や不安を丁寧に伝えることが、後悔しない治療の第一歩です。

副作用・後悔しないための対応

ボトックス注射後の一時的な副作用として、赤み・腫れ・内出血が起こることがありますが、数日〜1週間ほどで自然に治まるケースがほとんどです。ただし、注入量が多すぎると、口角が動かしづらくなったり、笑顔がぎこちなくなることも。こうしたリスクを避けるためには、「自然に見える範囲で効果を出す」デザインを重視する医師に依頼することが重要です。また、治療後に不安を感じた場合は、自己判断でマッサージなどを行わず、必ず施術を行ったクリニックに相談するようにしましょう。施術後のフォロー体制が整っているクリニックを選ぶことも、後悔を防ぐ大切なポイントです。

経過観察とアフターケア

口角ボトックスの効果は通常、3〜6ヶ月ほど持続します。時間の経過とともに自然に筋肉の動きが戻るため、定期的なメンテナンスを行うことで理想的な口角ラインを維持できます。施術後24時間は強いマッサージやサウナ、激しい運動を避けることが推奨されます。また、注射部位を清潔に保ち、メイクやスキンケアの際も優しく触れることが大切です。施術後1〜2週間で効果が安定するため、その頃に医師のチェックを受けると安心です。継続的な経過観察によって、注入量の調整や他部位とのバランス改善も可能となり、より完成度の高い仕上がりが期待できます。

よくある質問

よくある質問について見ていきましょう。

表情が不自然になったりしませんか?

適切な量と正しい部位に注入すれば、表情が不自然になることはほとんどありません。むしろ、笑ったときに下がっていた口角が自然に上がり、柔らかい印象に変わります。ただし、筋肉の動きを理解せずに過剰注入すると、笑顔が引きつったり、無表情に見えることもあるため注意が必要です。経験豊富な医師は、表情筋のバランスを確認しながら施術するため、自然で違和感のない仕上がりを実現できます。施術前に「どのような表情になりたいか」を具体的に伝えることで、より満足度の高い結果につながります。

メイクやマッサージはいつから?

口角ボトックス後は、注入部位への刺激を避けることが重要です。メイクは軽くなら当日から可能ですが、強いこすり洗いやマッサージは避けましょう。特にエステやフェイシャル機器の使用は、少なくとも1週間は控えることが推奨されます。施術部位の安定には時間が必要なため、ボトックスが定着するまでの期間は穏やかなケアを心がけるのがベストです。洗顔もぬるま湯で優しく行い、化粧水などのスキンケアは軽く押さえるように塗布すると安全です。過度な摩擦を避けることで、効果が長持ちしやすくなります。

左右差が出たり、口角が上がらない時は?

注入後に左右差や上がりにくさを感じる場合は、焦らず2週間ほど経過を見ましょう。ボトックスの効果は徐々に出てくるため、初期段階ではムラがあることも珍しくありません。それでも改善が見られない場合は、調整注入(リタッチ)でバランスを整えることが可能です。経験豊富な医師であれば、筋肉の癖や左右差を見極め、微調整を行うことで自然な仕上がりに導きます。無理に自己判断でマッサージをしたり、他院で追加注射を受けるのは避け、必ず施術を受けたクリニックに相談するようにしましょう。

まとめ

口角ボトックスは、笑顔を明るく見せたい人や、下がり口角による「不機嫌顔」を改善したい人にとって効果的な施術です。ただし、口角だけに注入しても、首や頬など他の部位の筋肉バランスが崩れていると、十分なリフトアップ効果が得られないことがあります。そのため、首ボトックスやたるみ治療、ヒアルロン酸注入などと組み合わせることで、より自然で若々しい印象を実現できます。

また、施術にはリスクも伴うため、医師の技術と経験が非常に重要です。表情の不自然さや左右差を防ぐには、顔全体の筋肉構造を熟知した医師に依頼することがポイントです。治療後は、マッサージや激しい運動を控え、定期的に経過を確認することで、美しい仕上がりを維持できます。

さらに、表情の自然さを保つためには、無理な注入量ではなく、「ナチュラルな変化」を目指すことが大切です。もし左右差や効果のムラを感じた場合も、リタッチや再調整で修正可能なため、焦らず医師に相談しましょう。口角ボトックスは単独でも魅力的な治療ですが、他の施術と上手に組み合わせることで、より高い満足度と長期的な若返り効果が得られるでしょう。

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この記事の監修

小西 恒 医師
小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医

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