ボトックス注射の副作用とリスクとは?スキンへの影響や療法を解説

2025.11.18
美容コラム

ボトックス注射の副作用

ボトックス注射は安全性の高い施術として知られていますが、体質や注入部位、医師の技術によっては副作用が起こる場合もあります。
代表的なものには「腫れ」「内出血」「軽い痛み」「赤み」などがあり、これらは通常2〜3日で自然におさまります。
まれに、薬剤が広がることで意図しない筋肉に作用し、表情のこわばりや左右差が出ることもあります。
また、体が薬剤に反応して一時的に頭痛や倦怠感を感じるケースもありますが、ほとんどは数日で改善します。
さらに、発汗抑制効果のある部位(脇や手など)に施術した場合、他の部位の発汗が一時的に増えることもあります。
これらの副作用は適切な施術とアフターケアで防ぐことが可能であり、信頼できる医師のもとで行えば重篤な合併症は極めて稀です。

意図しない場所の発汗が増える

ボトックスには、汗を出す神経の働きを一時的に抑える効果があります。
そのため、脇や手のひらなどへの多汗症治療として広く用いられていますが、特定の部位の発汗を抑えることで、他の部位の発汗が一時的に増える「代償性発汗」が起こる場合があります。
これは体温を調整しようとする自然な生理反応であり、危険なものではありません。
通常は、体が順応するにつれて徐々に落ち着きます。
発汗が気になる方は、施術前のカウンセリングで医師に相談し、どの範囲に注入するか、発汗バランスをどのように整えるかを明確にしておくことが大切です。
信頼できる医師であれば、汗のかき方や生活習慣を考慮し、自然な範囲で施術を行ってくれます。

アレルギー反応

ボトックス注射の成分であるボツリヌストキシンは、非常に微量で安全性の高い薬剤ですが、まれにアレルギー反応を起こす方もいます。症状としては、注射部位のかゆみ・発疹・軽い腫れなどが現れることがあります。ごく稀に、全身の蕁麻疹や呼吸の違和感といった強い反応が出ることもありますが、これは極めて少数です。施術前にアレルギー体質や過去の薬剤反応について医師に正確に伝えることが、トラブルを防ぐ第一歩です。信頼できるクリニックでは、必要に応じてパッチテストや既往症の確認を行い、体質に合った施術計画を立ててくれます。異変を感じた場合は、すぐに医師へ連絡し、自己判断で薬を使用しないことが大切です。

慢性的な頭痛が出る

ボトックス注射の副作用のひとつとして、一時的に頭痛を感じる場合があります。これは、筋肉の動きを抑制したことで神経や筋膜に軽い反応が起こるためで、通常は数日〜1週間ほどで自然におさまります。多くの場合、安静に過ごすことで改善し、鎮痛薬を必要とするほどの強い痛みではありません。逆に、慢性的な緊張型頭痛を抱えている方が、ボトックスによって肩や首の筋肉のこりが緩和し、頭痛が軽減するケースもあります。痛みが長引く場合は、薬剤の注入位置や量の微調整が必要なこともあるため、医師に相談しましょう。適切な施術とアフターケアを行えば、頭痛のリスクは最小限に抑えられます。

腫れや内出血

ボトックス注射は針を使用するため、施術部位に一時的な腫れや内出血が起こることがあります。これは血管に微細な刺激が加わることによる自然な反応で、数日〜1週間で自然に消えるケースがほとんどです。内出血を予防するためには、施術前後の飲酒やサプリメント(ビタミンE・魚油など)を控えることが効果的です。また、注射直後の強いマッサージや入浴も避け、患部を清潔に保ちましょう。腫れが気になる場合は、冷却やコンシーラーでカバー可能です。クリニックによっては、内出血を抑える専用の極細針を使用しており、痛みや赤みを最小限に抑えられます。適切な施術であれば、日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。

ボトックス注射の副作用による失敗を回避する方法

ボトックスの副作用を防ぐためには、医師の技術力とカウンセリングの質が最も重要です。まず、解剖学的知識と実績を持つ医師に施術を依頼することで、注入量や部位のミスによる失敗を防げます。次に、カウンセリングでは仕上がりイメージを医師と共有し、自分の希望が現実的かどうかを確認しましょう。また、リスクや副作用、術後の過ごし方を丁寧に説明してくれるクリニックを選ぶことも大切です。信頼できる医師ほど、リスクを隠さず、万一のトラブル時の対応方法まで明確に伝えてくれます。 ボトックスは注入技術によって仕上がりに差が出やすいため、価格よりも安全性と実績を重視して選ぶことが、失敗回避の最も確実な方法です。

技術と実績がある医師の施術を受ける

ボトックス注射の仕上がりを左右する最大の要因は、医師の技術力と実績です。ボトックスはごく微量の薬剤を注入する施術ですが、筋肉の走行や表情の動き、皮下の厚みなどを正確に理解していなければ、思わぬ箇所に薬剤が広がり、不自然な表情・左右差・効果不足といったトラブルにつながります。経験豊富な医師は、患者一人ひとりの骨格や筋肉のバランスを見極め、最適な部位・深さ・量をミリ単位で調整します。また、症例数が多い医師ほど、体質や反応の違いにも柔軟に対応でき、自然で美しい仕上がりを実現します。クリニック選びでは、医師の経歴・症例実績・学会資格(アラガン社認定医など)を確認することが重要です。信頼できる医師のもとで施術を受けることで、ボトックスの副作用リスクを最小限に抑え、安全かつ理想的な結果が得られます。

カウンセリング時に仕上がりイメージを明確にする

ボトックス注射で失敗を防ぐためには、施術前のカウンセリングで理想の仕上がりを医師と共有することが非常に重要です。「どこを改善したいのか」「どの程度の変化を求めるのか」を具体的に伝えないと、仕上がりが自分のイメージと違ってしまうことがあります。たとえば「自然な印象にしたい」「はっきりと変化を出したい」など、希望の強さを明確に伝えることで、注入量やデザインを調整できます。カウンセリングでは、医師が顔や肩の動きを確認しながら、最適な注入ポイント・単位量・持続期間などを提案してくれます。信頼できるクリニックでは、写真や症例データを用いて具体的なイメージを共有してくれるため、安心して施術に臨むことができます。自分の理想を明確にすることで、満足度の高い仕上がりを実現し、後悔や副作用リスクを防ぐことができます。

リスクや術後の過ごし方を丁寧に説明するクリニックを選ぶ

ボトックス注射を安心して受けるためには、リスクや術後の過ごし方を丁寧に説明してくれるクリニックを選ぶことが欠かせません。優良なクリニックは、施術前に副作用や注意点、回復の流れを包み隠さず説明し、患者の不安をしっかり解消してくれます。例えば、「マッサージや入浴はいつから可能か」「歯科治療や運動はどの程度控えるべきか」など、生活に直結するアドバイスを具体的に伝えてくれる医師は信頼できます。説明を省略したり、質問に曖昧な回答しかできないクリニックは避けたほうが安心です。また、施術後に何か違和感が生じた際に、迅速に相談・再診対応をしてくれる体制が整っているかどうかも重要です。リスクを隠さず、丁寧なフォローを行うクリニックを選ぶことで、副作用や失敗のリスクを大幅に減らし、安全で満足度の高い美容体験が実現します。

ボトックス注射の副作用で失敗したときの対処法

ボトックス注射後に「表情が不自然」「左右差がある」「効果が強すぎる・弱すぎる」と感じた場合でも、慌てず冷静に対応することが大切です。
ボトックスは時間の経過とともに代謝され、3〜6か月で自然に効果が消失します。
そのため、軽度の違和感であれば、焦って再施術を行うよりも経過を観察するのが賢明です。
症状が気になる場合は、まず施術を行ったクリニックに連絡し、注入量・部位・経過状況を医師に報告しましょう。
専門医であれば、筋肉の動きを見ながら修正注入や経過観察の判断をしてくれます。
決して自己判断で他院に駆け込んだり、別の施術を重ねたりしないことが重要です。
副作用や仕上がりの違和感は、正しい対処を行えばほとんどが時間経過とともに改善するため、信頼できる医師と連携しながら慎重に対応することが成功への近道です。

治療直後の場合は2週間ほど様子をみる

ボトックスは施術後すぐに効果が現れるわけではなく、3日〜1週間ほどかけて徐々に効いていく薬剤です。そのため、治療直後に「変化がない」「左右差が気になる」と感じても、それは一時的な状態であることが多いです。薬剤が定着して筋肉の動きが落ち着くまでにはおおよそ2週間程度かかるため、この期間は焦らず経過を見守ることが大切です。注入直後に強いマッサージや圧迫を加えると、薬剤が拡散して意図しない部位に作用してしまう恐れがあります。2週間を過ぎても違和感が残る場合は、医師に相談して調整を受けましょう。ほとんどのケースで、再注入や経過観察によって自然に改善します。ボトックスは「即効性」よりも「時間とともに自然に整っていく施術」であることを理解し、適切な観察期間を設けることがトラブル回避のポイントです。

一定期間経過して失敗と感じるなら医師に相談する

施術から2週間以上経過しても、効果の出方に違和感を感じる場合は、必ず担当医に相談することが大切です。「表情が不自然」「左右のバランスが気になる」「片側だけ効果が強い」などの状態は、薬剤の浸透や筋肉の反応の個人差によることも多く、医師が診察すればすぐに原因を見極められます。再注入や微調整によって解消できるケースも多く、特に信頼できるクリニックでは保証期間内の無料修正制度を設けていることもあります。また、他院での施術後に違和感がある場合でも、医師に正確な施術履歴(注入量・製剤・時期)を伝えることで安全に対応できます。自己判断で複数の施術を重ねると、薬剤の拡散や表情の崩れを招くリスクがあるため避けましょう。一定期間経過しても不安が残る場合は、早めの医師相談が安心・安全な改善の第一歩です。

3〜6ヶ月でボトックス注射の効果はなくなる

ボトックスの効果は永久的ではなく、3〜6か月ほどで自然に消えていくのが特徴です。これは、体内の代謝によってボツリヌストキシンが分解・排出されるためで、時間の経過とともに筋肉の動きが元に戻ります。そのため、もしも仕上がりに不満や違和感があっても、時間とともに必ず改善していくという安心感があります。逆に、気に入った効果を持続させたい場合は、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。一般的には4〜6か月ごとに再施術を行うことで、筋肉の動きが穏やかになり、持続期間も長くなります。また、長期間効果を維持するためには、施術の間隔を詰めすぎないことも重要です。過剰な頻度で打つと体が抗体を作り、効果が出にくくなることがあるため、医師の指導に基づいた周期で継続することがベストです。

ボトックス注射の副作用以外の注意点

ボトックスは安全性の高い治療法ですが、施術を避けるべき条件やタイミングも存在します。特に、体調が万全でないときや特定の薬剤を服用中の場合は、施術前に必ず医師に相談しましょう。また、免疫疾患・神経疾患を持つ方、重度のアレルギー体質の方は、医師の判断により治療を控えることがあります。副作用が出やすくなる要因として、過度なストレス・睡眠不足・飲酒・喫煙なども挙げられるため、施術前後は生活リズムを整えることが重要です。さらに、複数の部位に同時にボトックスを打つ場合は、薬剤の総量にも注意が必要です。信頼できるクリニックでは、これらすべてを踏まえて安全な範囲での施術計画を立ててくれるため、気になる点があれば遠慮なく相談しましょう。

妊娠中・授乳中の方は治療を受けられない

ボトックス注射は、妊娠中・授乳中の方には施術ができません。これは、胎児や母乳への影響に関する十分な安全データが存在しないためです。ボツリヌストキシン自体は局所的に作用する薬剤ですが、妊娠中のホルモンバランスや体調の変化により、予期せぬ反応が出る可能性があります。また、授乳中の場合も、薬剤成分が母乳に移行するリスクを完全には否定できないため、原則として施術は避けるよう推奨されています。妊娠を希望している方は、施術から少なくとも3か月以上の間隔をあけてから妊活を再開するのが安全です。どうしても施術を受けたい場合は、必ず医師に相談し、リスクを十分に理解した上で判断することが大切です。母体と赤ちゃんを守るためにも、この期間の施術は控えましょう。

前回のボトックス注射から一定期間が空いていない方は受けられない

ボトックス注射は、短期間に繰り返し施術を行うと体内に抗体が形成され、薬剤の効果が出にくくなることがあります。そのため、前回の施術から最低でも3か月以上は間隔をあけることが推奨されています。特に同じ部位に連続して注入する場合、早いタイミングで再施術を行うと筋肉が過剰に緩み、不自然な仕上がりや副作用のリスクが高まります。効果を維持したい場合でも、焦らず適切な周期でメンテナンスを行うことが大切です。また、異なる部位に施術を行う際も、薬剤の総量や全身バランスを考慮する必要があります。信頼できる医師は、過去の施術履歴や使用単位を確認しながら最適なタイミングを提案してくれるため、必ずカウンセリング時に伝えましょう。計画的に間隔をあけることで、より自然で長持ちする仕上がりを実現できます。

まとめ

ボトックス注射は、目・眉間・額・あご・口角・小鼻・鼻・咬筋(エラ)・肩こりなど幅広い部位に対応できる美容整形治療です。
しわ・たるみ・むくみ・ほうれい線・歯ぎしりなどの悩みを、注射のみで改善できる点が魅力です。
特にエラの張りや咬筋の緊張を和らげることで、フェイスラインを整えながら頭痛や肩こりの軽減にもつながります。
エラボトックスを5回ほど続けると、筋肉が落ち着き、たるみにくく自然な小顔を維持しやすくなります。
65歳以上の方でも、筋肉や皮膚の状態に合わせて適切な単位量を調整すれば、安全に施術を受けることが可能です。
一方で、ボトックスは永久的ではなく「もたない」施術であり、効果は3〜6か月ほどで薄れていきます。
定期的に受けることで、肌のハリやスキンバランスを整え、若々しい印象を維持できます。
また、妊娠中や授乳中、避妊をしていない期間には施術を控えることが推奨されます。
美容目的だけでなく、咬筋緊張による腰痛や肩こり、歯ぎしり対策としても効果的で、正しい周期と技術で行えば、安全かつ美しい結果が得られる施術です。

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この記事の監修

小西 恒 医師
小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医

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