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そもそもニキビとはどういった症状を指すのでしょうか。
ニキビは皮膚の慢性炎症性疾患に位置づけられており、主に思春期に発症する病気です。
正式名称を尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)といい、約9割の人が、一度は経験すると言われています。
皮脂が過剰分泌を起こすと、毛穴の出口部分にある角質が厚くなり、皮脂が詰まり、毛穴を塞いでしまいます。
そうすることでアクネ菌が増え、ニキビになります。
大きな病気というわけではありませんが、悪化すると跡が残ることもあり、心理的なダメージが大きいと言えるでしょう。
ではニキビはどのように治療したらよいのでしょうか。
ニキビ治療には市販薬や皮膚科で処方される外用薬や内用薬の使用、漢方など、さまざまな治療法があります。
しかし、市販薬を試しても納得のいく効果が得られなかったり、皮膚科に通うまでのニキビではなかったり。
そんなときは主に美容皮膚科で受けられる、ケミカルピーリングがおすすめです。
ケミカルピーリングは自費治療なので注意しましょう。
ケミカルピーリングとは、肌に酸の入った薬剤を塗布し、蓄積された古い角質を剥がすことにより、肌のターンオーバーを正常化させていく治療のことです。
ターンオーバーとは簡単にお伝えすると、肌の新陳代謝のことを指します。
肌の細胞が一定周期で生まれ変わる仕組みのことですね。
肌のターンオーバーは、個人差はありますが大体4週間周期で起こると言われています。
肌のターンオーバーは、自分の肌に合わない間違ったスキンケアや、加齢、生活習慣の乱れや紫外線ダメージなどで、簡単に崩れてしまいます。
ではなぜ、ニキビにはケミカルピーリングが良いのでしょうか。
具体的に解説していきます。
ケミカルピーリングに使用されるグリコール酸やサリチル酸には、ニキビの原因となる皮脂やアクネ菌といった老廃物を取り除く効果があります。
これらを取り除き、なおかつ肌のターンオーバーを正常化することでニキビを改善し、ニキビのできにくい肌へと導くのです。
ケミカルピーリングには、主に以下4つの美肌効果が期待できます。
ケミカルピーリングで使用される薬剤の優れた殺菌効果により、ニキビを原因から治療します。
ピーリング剤の効果により、毛穴の奥の汚れを取り除き、肌を引き締めます。
汚れのないきめ細かい肌を実現できます。
ケミカルピーリングにより肌のターンオーバーが活発になると、角質に潜んでいるメラニンが少しずつ排出されます。
これを繰り返すことにより、くすみや色素沈着のない美肌へ近づきます。
ケミカルピーリングは加齢や紫外線によってたるんでしまった皮膚、ごわついてしまった肌へもアプローチします。
ターンオーバーで活性化された新しい肌に生まれ変わることで、小じわの改善に繋がります。
肌トラブルのほとんどは、ニキビやシミ、日焼けやくすみなど、肌のターンオーバーによるものです。
そのため、肌のターンオーバーの正常化を図るケミカルピーリングには、上記のような美肌効果が期待できるのです。
代表的なピーリング剤として、グリコール酸とサリチル酸が挙げられます。
グリコール酸はサトウキビやパイナップルなどの果物から抽出される、天然由来のフルーツ酸の一種です。
主にケミカルピーリングに使用される薬剤で、高い角質剥離作用が認められています。
日本人の肌と相性が良く、ピーリング剤の中でも比較的優しいタイプなため、多くのクリニックで使用されています。
当クリニックでも、ピーリングにグリコール酸を使用しています。
代表的なピーリング剤としてグリコール酸とサリチル酸を挙げました。
ではグリコール酸とサリチル酸の違いとはどういった点でしょうか。
グリコール酸とサリチル酸の大きな違いは、薬剤が皮膚に浸透する深さです。
グリコール酸が皮膚の最下層の「基底層」まで作用するのに対し、サリチル酸は肌の上部の「角質層」に作用することにとどまります。
また、サリチル酸はグリコール酸よりも肌への刺激が強く、その分副作用が強いことも違いに挙げられます。
しかし、その分ニキビ改善効果や毛穴のつまりなどの、肌トラブルに効果を発揮するのです。
従来からあるサリチル酸にマクロゴールを加え、皮膚への刺激を減らし、高いピーリング効果を持ったものを、サリチル酸マクロゴールと言います。
ケミカルピーリングは、複数回施術を重ねることで効果を実感できます。
施術回数の目安は、平均して約2〜4週間に1回。
合計で6〜10回ほどの施術がマストなようです。
また、シミに対しては即効性がなく、ケミカルピーリングにプラスして他の治療を試すのもおすすめです。
市販のピーリング剤と、美容クリニックなどで使用されるピーリング剤には違いがあります。
ここではグリコール酸を使用した、ピーリング剤の違いを解説します。
ドラッグストアなどで市販されているピーリング剤の濃度は、約2.5〜7.5%と低いのに対し、美容クリニックなどで使用されるピーリング剤は、濃度が20〜30%ほどと高いのが特徴です。
そのため市販のピーリング剤で納得のいく効果が得られなかった方は、美容クリニックなどの医療機関で施術をしてもらうのも一つの手です。
グリコール酸は濃度が高ければ高いほど効果を発揮しますが、肌への負担が大きい点も事実です。
自分の肌にあったピーリング剤を使用しましょう。
脂性肌は、皮脂も水分も多く、うるおいはありますがベタつきやすい肌質のことを指します。
ニキビや毛穴の詰まりなど、過剰な皮脂汚れが原因の肌トラブルを起こしやすい肌質です。
ケミカルピーリングによって、皮脂の詰まりや汚れを解消し、毛穴の通りを良くし、肌トラブルを減少させる効果が期待できます。
ケミカルピーリングは、角栓を溶かし毛穴の通りを良くする他、ニキビ菌を殺菌する効果があります。
ケミカルピーリングなどの角層ケアをすることにより、ニキビの改善効果が期待できます。
シミの大きな原因に、紫外線が挙げられます。
紫外線を浴びると、紫外線から肌を守るためメラニン色素が生成、蓄積されます。
このメラニン色素ですが、健康な肌であれば時間とともに体外に排出されますが、肌のターンオーバーが乱れると皮膚の奥に溜まり、シミのもととなるのです。
ケミカルピーリングで肌のターンオーバーを正常化することで、シミの改善や美白効果が期待できます。
小じわは表皮性シワといい、主に目元や口元にできやすいとされています。
うるおいや油分が不足し、肌表面のしなやかさ、柔軟さが損なわれると発生します。
充分な保湿がポイントとなりますが、硬くなってしまった肌表面にはケミカルピーリングが効果的です。
ケミカルピーリングで余分な角質を取り除き、肌表面を柔らかくすることで、小じわを目立たなくする効果が期待できます。
今回は、当クリニックのケミカルピーリング施術までの流れを解説していきます。
是非参考にしてみてください。
① 診察、カウンセリング
肌に対する悩みや、肌の状態を確認し、施術内容を決めていきます。
② 洗顔・クレンジング
施術前は清潔な肌状態を保つため、洗顔、クレンジングをしていきます。
③ピーリング剤の塗布
施術箇所にグリコール酸ピーリング剤を塗布していき、薬液が肌へ浸透するまで放置します。
(当クリニックではグリコール酸ピーリング剤を使用しています)
④ 拭き取り・仕上げ
薬剤を拭き取り、洗浄していきます。
ケミカルピーリング後は肌がとても乾燥するため、化粧水で仕上げをします。
ケミカルピーリングは、一般には皮膚科や美容クリニックなどで施術可能です。
しかし、皮膚科のほとんどは保険診療のみの場合が多いので、自由診療のケミカルピーリングを行っているかどうかは事前に確認しておきましょう。
また、ケミカルピーリングはエステサロンでの施術が法律で禁止されています。
ピーリング剤に含まれるグリコール酸、これを3.6%以上含有する製剤は、劇物と指定され、医療機関でしか扱うことができないためです。
ケミカルピーリングに副作用はほとんどありません。
ひとによってピリピリとした痛みや違和感はありますが、我慢できないほどのものではありません。
施術前日は顔剃り、パック、スクラブ洗顔などの肌の刺激となることは控えたほうがいいでしょう。
また、活動性のあるニキビがあり出血をしている場合などは、肌への負担を考慮し、施術をお断りすることがあります。
ケミカルピーリング後は肌の保湿力が低下します。
十分な保湿と紫外線対策で肌を守りましょう。
はい。可能です。
生理中は肌が荒れやすくニキビもできやすいので、施術後の洗顔、保湿にはじゅうぶん気を使いましょう。
個人差はありますが、1回の施術で効果を実感される方が多いようです。
しかし、1回だけの施術では満足のいく効果は得られません。
肌のターンオーバーが正常化するまで施術を重ね、肌を根本から改善することが大切です。
極端に肌荒れをしている場合や、ピーリング剤にアレルギーのある方、活動性のあるニキビが出血している方、妊娠中や他の疾患をお持ちの方は施術が受けられない場合があります。
施術前に担当医師と綿密なカウンセリングを行いましょう。
ケミカルピーリングは皮膚の古い角質を除去し、肌のターンオーバーを正常化させる、ニキビ改善におすすめの治療法です。
ケミカルピーリングにはニキビの改善や毛穴のつまり改善、色素沈着の改善やアンチエイジング効果などが期待できます。
また、ニキビのできやすい脂性肌の方や、顔にできたニキビが気になる方などにおすすめできる、比較的手軽な施術です。
当クリニックでは肌に優しいグリコール酸を使用し、キメの整ったきれいな肌へと導きます。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、
ジュビダームビスタ® 認定医、
ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、
日本美容外科学会(JSAS) 正会員、
日本産科婦人科学会 会員、
日本産科婦人科学会 専門医、
日本医師会認定産業医、
母体保護法指定医