糸リフトは、糸や針などを使用してたるみやシワを改善する美容治療の一種です。
糸には体内に吸収される糸と、吸収されない糸の2種類があり、それぞれ異なる効果を発揮します。
糸リフトは、細い針を使用し肌の下や筋肉に糸を挿入することで皮膚を引き上げ、たるみを改善します。
糸を挿入する場所や方向によって、たるみを引き起こす重力や表情筋の動きを抑制し、たるみの改善効果を実現するだけでなく、美肌には欠かせないコラーゲン生成を促進する効果も期待できます。
効果は糸の種類によって異なります。
先述の通り、糸リフトには大きく分けて3つの美容効果が期待できます。
生活習慣や歳を重ねることで増える、ほうれい線やマリオネットライン、たるみは、皮膚が垂れ下がることによって刻まれていきます。
この皮膚を糸リフトで引き上げることにより、若々しい肌へと導くことができます。
糸リフトの施術で使用される糸には、コラーゲンやヒアルロン酸が含まれており、肌にハリや潤いを与えます。
また、糸の刺激によって血流やリンパの流れが良くなり、新陳代謝が活性化されます。
これらの働きにより、たるみ改善だけでなく、肌質改善効果が期待できるのです。
糸リフトには、小顔効果も期待できます。
糸リフトにより顔が引き締まり、たるみやシワ、フェイスラインが改善されることで、顔が小さく見えるのです。
糸リフトの種類は、使用する糸によって異なります。
糸リフトに使用する糸は、大きく4種類に分けられます。
それぞれの特徴をまとめました。
とげが直接皮下組織を引き上げ、たるみを改善するため、高いリフトアップ効果が期待できます。
糸を挿入することで、コラーゲン生成を促し、リフトアップにつなげます。
肌を土台から整え、改善することが可能です。
効果は6ヶ月〜1年ほど。
少しずつ体内に吸収され、体内に残ることはないですが、溶け切ってしまったら効果はなくなります。
体内で溶けずそのまま残るため、2〜3年と、長いリフトアップ効果が期待できます。
また、糸の素材にも違いがあります。
ひとつずつ、詳しく解説します。
PDO(ポリジオキサノン)は、体内で溶けるタイプの糸です。
糸の強度は比較的強い方で、生体適合性が高く、糸リフトの施術では最も一般的でしょう。
PDOにはコラーゲンやエラスチンの生成を促進する効果があり、たるみ改善だけでなく、長期的なお肌の若返り効果が期待できます。
PLA(ポリ乳酸)・PLLA(ポリL乳酸)は、植物を原料とした安全性の高い溶けるタイプの糸です。
PLAに含まれるポリ乳酸がコラーゲンの増生を促進し、肌のたるみ、シワを改善する効果を発揮します。
PCL(ポリカプロラクトン)は、やわらかく、ゆっくりと体内へ吸収される特徴のある、溶けるタイプの糸です。
持続期間は2〜3年と、溶ける糸の中では最も長い効果を発揮します。
コラーゲン新生を生じさせる働きにより、肌の再生、弾力にも効果を発揮します。
PP(ポリプロピレン)は、4つの糸の中で唯一溶けないタイプの糸です。
長期間にわたり効果を持続させますが、伸縮性がないため違和感をおぼえることがあるでしょう。
シワやたるみを改善し、肌の引き締めを促進します。
当クリニックではPCLとPLLA、2つのメリットを合わせた最新の糸でバレにくい自然なリフトアップを実現させる「ミントリフトⅡmini S Flex」と、長期間効果の持続する新素材PCLを用いることで切らずに自然なリフトアップを実現する「VOVリフト」の2種類の施術をご用意しております。
ミントリフトⅡmini S Flexは、PCLの柔軟性と、PLLAの持続力、2つのメリットを合わせた最新の糸を挿入することで高い引き上げ効果と、美肌小顔効果を実現できる施術方法です。
皮膚を切らないので、傷跡も目立ちません。
VOVリフトは、特殊なPCLを使用することで、ナチュラルなたるみ引き上げ効果が期待できます。
PCLのコグ(棘)は、先端が丸くなっているため痛みも少なく、切開不要のためリスクも少なくすみます。
糸が吸収される過程でコラーゲンを生成するため、同時に肌のハリや弾力アップ、小顔効果も得られます。
ここでは糸リフトの施術におけるメリット・デメリットを解説します。
切開リフトはメスを入れなくてはいけないため、術後どうしても傷跡が目立ってしまいます。
一方糸リフトによる施術は、メスをいれることなく、なるべく目立たない場所から細い糸を挿入します。
そうすることで傷跡を最小限にし、目立たせません。
糸リフトの施術による効果は、頑固な顔のたるみを改善するだけにとどまりません。
挿入された糸が、皮膚の最も深い部分である真皮層を刺激し、コラーゲンを増生させます。
このコラーゲンが、肌に弾力をもたらし、美肌へと改善するのです。
糸リフトは皮膚に糸が挿入された瞬間から、たるみを引き上げようとする力が働きます。
そのため、個人差や糸リフトに使用する糸によって効果の発現は異なりますが、多くの人が術後早い段階で効果を実現できるのです。
メスを入れない糸リフトは、切開リフトに比べ施術時のリスクが少なく、ダウンタイムも短いというメリットがあります。
それでも全ての施術においてリスクゼロはありえません。
感染症などのリスクも少なからず生じるため、担当医師との十分なカウンセリンを行い、納得してから施術に臨みましょう。
糸リフトで使用する体内で吸収されたいタイプの糸は、肌の中に残り続けるため、感染症などの合併症を引き起こす場合があります。
そのため、近年では体内で吸収されるタイプの糸が主流となっています。
糸リフトは切開リフトに比べると、効果持続期間が短いと言われています。
切開リフトの効果持続期間が大体5年、長くて10年持つことに対し、糸リフトの効果持続期間は長くても3年ほど。
溶けるタイプの糸の場合は、体内で溶け切ってしまうと効果はなくなってしまいます。
短期間で一気にたるみ改善効果を実感したいひとには向いていないでしょう。
ここでは当クリニックの糸リフト施術までの流れを解説します。
たるみの部位やご希望を確認し、必要な糸の本数と挿入部位を決めていきます。
糸を挿入する場所を、専用のペンで皮膚に直接マーキングしていきます。
局所麻酔を行い、糸の挿入をデザインに沿って行います。
お客様にご確認いただきながら糸の調整をして、仕上げていきます。
糸リフトと併用して行うと、より美容効果を高めてくれる施術があります。
一般に広く知られているのが、ヒアルロン酸注入、ボトックス注射などではないでしょうか。
今回はメディカルアルファクリニックでも併用して受けることのできる、ヒアルロン酸注入施術について解説します。
ヒアルロン酸注入は、皮膚のボリュームを増やし、シワやたるみを改善する治療法です。
皮膚のボリュームが低下すると、シワやたるみが生じ老けて見えます。
保水性の高いヒアルロン酸注入により、皮膚を潤し、肌質を改善します。
ヒアルロン酸は汎用性が高く、比較的どんな治療とも相性が良い点がメリットです。
メディカルアルファクリニックでは、糸リフトと併用して以下の施術を行えます。
また、ボトックス注射も、ヒアルロン酸注射も、単体で受けることができます。
これらと糸リフトを併用して行うことで、たるみ改善はもちろん、なりたい自分へとより近づくのではないでしょうか。
糸リフト施術が向いている方を、まとめてみました。
糸リフトは、皮膚が柔らかく、中程度のたるみを改善したい方に効果的な施術法です。
皮膚がやわらかいと、糸をしっかりと固定し、引き上げることができます。
中程度のたるみとは皮膚の弾力が減少し、ハリがなくなり、たるんだ状態を指します。
このたるみを糸リフト施術によって引き上げることで、リフトアップ効果が得られるのです。
糸リフトによって、フェイスラインを引き上げることが可能です。
フェイスラインとは、顎から耳下を通り、顔の下半分を囲むように走るラインを指します。
顔の印象を大きく左右する重要なパーツであり、フェイスラインがくっきりしていると、たるみのない引き締まった小顔効果を得られます。
フェイスラインが下がり、老けた印象を改善したい方に、糸リフトは効果を発揮します。
加齢や疲労、ストレスなどによって引き起こされる目の下のたるみも、糸リフトが改善してくれます。
目の下がたるんでいると、老けて見えたり、疲れて見えたり、あまり良い印象を与えません。
糸リフトで目の下を刺激し、若々しいナチュラルな目元に改善しましょう。
糸リフトは、マリオネットラインやほうれい線の改善にも効果的です。
先述の通り、マリオネットラインやほうれい線は皮膚が垂れ下がることによって生じます。
糸リフトは皮膚のたるみを引き締めることで、若々しい印象を与えることが可能です。
糸リフトは顔の皮膚を引き上げる施術です。
皮膚を引き上げるとたるみが改善され、フェイスラインが引き締まり、顔のバランスが整います。
そうすることで顔が小さく見えるのです。
糸リフト施術当日は、入浴を避けましょう。
これは、水に触れると糸がずれたり外れたりする恐れがあるためです。
また、糸周辺の細菌が水に触れることで繁殖する危険性もあります。
当日は軽くシャワーで済ませましょう。
糸リフト施術後は、なるべく傷口に触れないよう心がけましょう。
入浴を避けることと同様、糸がずれたり外れたり、細菌の繁殖を防ぐためです。
入浴もメイクも、一般には翌日から可能になります。
糸リフト施術後は、施術箇所の腫れや内出血、痛み、口が開けにくいなどの副作用が起こることがあります。
いずれも一時的で、比較的軽い症状ですが、長く続く場合は担当クリニックの医師に相談しましょう。
また、施術箇所が腫れることで顔が大きく見えたり、全体的に丸く見えたりする場合がありますが、一時的な副作用です。
慌てずに、腫れが引くのを待ちましょう。
糸リフトは比較的痛みの少ない施術です。
局所麻酔を使用するため、ほとんど痛みを感じないでしょう。
麻酔に使用する注射自体に痛みを感じることがあるかもしれませんが、我慢できる範囲のものです。
痛みに弱い方は、追加で麻酔を打つことも可能です。
担当医師とよく相談して決めましょう。
施術内容や施術部位、各クリニックの違いなどによって異なりますが、一般的には30〜60分程度を目安としましょう。
糸リフトの効果は、使用する糸の種類、施術法、個人差によって異なります。
一般には約1〜2年と、持続期間が短い点が特徴です。
そのため、繰り返し施術を行うことが大切です。
あります。
糸リフトの副作用として、術後の内出血、腫れ、感染などが挙げられます。
いずれも一時的で軽い症状のものが多いですが、重篤な場合は治療が必要になる場合もあります。
ダウンタイムは、腫れや内出血、違和感などが挙げられます。
個人差はありますが、数日から数週間で回復する方が多いようです。
副作用は、術後に生じる可能性のある予期せぬ症状や問題を指し、ダウンタイムは術後に必要とされる回復期間を指します。
これといった正解はありません。
糸リフトの施術回数は、個人差や治療する部位によって異なります。
一度の施術で十分な効果を得られたのであれば一度きりでも良いですし、より効果を実感したいと思うのであれば、2回3回と繰り返し施術を行うことも可能です。
基本的に施術回数の制限はありませんが、繰り返し施術を受けることで効果の持続期間は長くなります。
美容目的である糸リフトは、一般に保険適用外とされています。
糸リフトの費用は、使用する糸や施術する部位、クリニックによって異なります。
たとえば、当クリニックではVOVリフトが1本税込25,000円から、ミントリフトⅡmini S Flexは1本税込49,800円から、どちらも麻酔代込みで受けられます。
糸リフト(スレッドリフト)は、皮膚の下に糸を挿入し引き上げることで、たるみを改善する施術法です。
挿入する糸の刺激によって、肌質効果も期待できます。
施術時間は比較的短く、痛みも少ないと言えます。
施術後すぐに効果が現れる方が多く、最大で約2年の持続効果が認められています。
糸の種類、素材は大きく4つに分けられ、自分の肌にあった糸を選択できます。
当クリニックではミントリフトⅡmini S Flex、VOVリフトの、2つの画期的な施術をご用意しております。
まずはお気軽にお問い合わせください。
2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、
ジュビダームビスタ® 認定医、
ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、
日本美容外科学会(JSAS) 正会員、
日本産科婦人科学会 会員、
日本産科婦人科学会 専門医、
日本医師会認定産業医、
母体保護法指定医