広頚筋ボトックスの単位数は、首の縦の筋の本数や強さ、使う製剤によって変わります。
この記事は、首のしわへの施術を検討している方に向けて、単位数の決まり方、しわの種類による向き不向き、副作用と費用の確かめ方の3点をまとめました。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。施術の効果や経過、副作用の出方には個人差があります。掲載の施術は自由診療(保険適用外)です。詳しくは医師の診察でご確認ください。
この記事の要点
本記事は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の公開資料と、厚生労働省の医療広告・医薬品に関する資料をもとにまとめました。
広頚筋ボトックスは、首の前面に広がる薄い筋肉にボツリヌストキシンを少量ずつ注射し、筋の過剰な縮みを和らげる自由診療の施術です。
広頚筋は、鎖骨のあたりからあご先・口元の下まで、皮膚のすぐ下を覆うように広がる筋肉です。
歯を食いしばったときや口を横に引いたときに、首に縦の筋が浮き出るのは、広頚筋が縮んでいるためです。
この縦の筋は「プラティスマバンド」と呼ばれ、年齢とともに目立ちやすくなるとされています。
ボツリヌストキシンは、神経から筋肉へ「縮め」という信号が伝わるのを一時的に弱める作用を持つ薬剤です。
首の筋の縮みが弱まると縦の筋が浮き出にくくなり、首からあご下にかけての線がすっきり見えることが期待できますが、変化の出方には個人差があります。
広頚筋はフェイスラインを下へ引く働きもあるため、「ネフェルティティリフト」という呼び名で紹介されることもあります。
ただし、フェイスラインの見え方の変化には個人差が大きく、たるんだ皮膚そのものを持ち上げる施術ではありません。
首のしわには筋肉の縮みで浮き出る縦の筋と、皮膚が折れてできる横じわがあり、広頚筋ボトックスが主に向くのは縦の筋のほうです。

縦の筋は、首に力を入れたときにはっきり見え、力を抜くと目立ちにくくなるのが特徴です。
筋肉の動きが形を作っているため、筋の縮みを弱めるボトックスと相性がよいとされています。
横じわは、首を前に曲げる動きの繰り返しや、皮膚の乾燥・弾力の低下によって、皮膚に折りぐせがついたものです。
筋肉の縮みが主な原因ではないため、ボトックスだけで横じわが目立たなくなることは期待しにくいとされています。
横じわが中心の場合は、保湿や紫外線対策、皮膚の弾力に働きかける施術など、別の方法を医師と相談するのが現実的です。
鏡の前で歯を軽く食いしばり、首に縦の筋が浮き出るかを見ると、自分のしわがどちらに近いかの目安になります。
縦の筋と横じわが両方ある方も多く、どちらがいちばん気になっているかを診察で伝えると、施術の組み立てを決めやすくなります。
広頚筋ボトックスの単位数は、浮き出る縦の筋の本数と太さ、力の強さ、使う製剤の種類を見て、診察した医師が1人ずつ決めています。

「単位」は薬剤の重さではなく、ボツリヌストキシンが筋肉に働く強さを表す数字です。
同じ製剤であれば、単位数が多いほど筋肉を弱める作用は強くなり、作用の及ぶ範囲も広がりやすくなります。
一般には、浮き出た筋に沿って1〜2cmほどの間隔で数か所に分け、1か所あたり少量ずつ注射する方法がとられます。
首の解説では合計20〜50単位前後という幅がよく示されますが、製剤や範囲の違う数字が混ざっているため、自分の量の根拠にはなりません。
日本国内では、首の筋を対象に承認を受けたボツリヌストキシン製剤はなく、首への使用は医師の判断で行う自由診療です。
ボツリヌストキシン製剤の単位は製剤ごとに測り方が異なり、ある製剤の20単位と別の製剤の20単位が同じ強さとは限りません。
数字だけでは比べられないのです。
国内で承認されている製剤の添付文書にも、ほかのボツリヌス毒素製剤とは単位の互換性がないという趣旨の注意が書かれています。
料金表で単位数を比べるときは、どの製剤の単位なのかを合わせて確かめておくと、思い込みによる比べ違いを防げます。
量が多すぎると、首の深い筋肉や飲み込みに関わる筋肉にまで作用が広がり、飲み込みにくさや首の力の入りにくさが出るおそれがあります。
量が少なすぎると変化を感じにくく、短い間隔で追加したくなる原因にもなります。
適量は人によって違います。
初めての方は控えめな量から始め、2週間後の状態を見て次回の量を決めるという進め方もあります。
広頚筋ボトックスの効果は注射の数日後から現れ始めて2週間前後で落ち着き、3〜4か月ほどかけて少しずつ薄れていくのが一般的な経過です。
注射の直後に見た目が変わることはなく、筋肉の縮みは数日かけて弱まっていきます。
効き始めはゆっくりです。
2週間前後で変化が出そろうことが多いため、追加を考えるのはその時期の状態を見てからにします。
持続期間には個人差があり、筋力の強い方や首をよく使う方は短めに感じることがあります。
効果が薄れると、首の筋は施術前の状態に向かって少しずつ戻っていきます。
続けて受ける場合も、前回の注射から3か月程度は間隔をあけるのが一般的とされています。
短い間隔でくり返すと、体の中に抗体ができて薬剤が効きにくくなるおそれがあると指摘されています。
腫れや内出血が引くまでの日数は、ボトックスのダウンタイムを部位ごとにまとめた解説で、首以外の部位と比べながら確かめられます。
広頚筋ボトックスの主な副作用は注射部位の内出血や腫れですが、量や注射の深さによっては飲み込みにくさや首のだるさが出ることもあります。
注射した部分の赤み・腫れ・内出血は、多くの場合、数日から2週間ほどで目立たなくなります。
針を刺すときの痛みの感じ方には個人差があり、冷却などで和らげる方法をとることがあります。
国内で承認されているボツリヌス毒素製剤の添付文書には、首の筋肉への投与で飲み込みにくさや呼吸のしにくさが起こりうるとの注意があります。
飲み込みにくさや息苦しさが出たときは、自己判断で様子を見ずに、施術を受けた医療機関へ連絡してください。
こうした作用は薬剤の効果が薄れるにつれて落ち着くことが多いものの、出ている間は食事や会話に影響することがあります。
筋弛緩薬や一部の抗菌薬、血液をさらさらにする薬などは、作用や内出血の出方に関わることがあるため、飲んでいる薬は診察で伝えてください。
首の悩みには広頚筋ボトックスのほかに、HIFUや糸リフト、日々のスキンケアといった選択肢があり、しわの種類と希望に合わせて選ぶ方法があります。
下の表は、首のしわ・たるみに関わる主な選択肢を、同じ項目で並べたものです。
| 選択肢 | 向く人 | 回数・期間の考え方 | 費用の扱い | 主なリスク |
|---|---|---|---|---|
| 広頚筋ボトックス | 首に力を入れると浮き出る縦の筋が気になる方 | 1回の注射のあと、3〜4か月ごとに状態を見て検討 | 自由診療(メニューページに掲載) | 内出血・腫れ・飲み込みにくさ・首のだるさ |
| HIFU(高密度焦点式超音波) | 首やあご下のゆるみが気になる方 | 機器と部位で異なり、診察で説明 | 自由診療 | 赤み・痛み・やけど・一時的なしびれ |
| 糸リフト | 首からあご下のたるみを引き上げる方法を相談したい方 | 糸の種類で異なり、診察で説明 | 自由診療 | 腫れ・内出血・引きつれ・感染 |
| 保湿・紫外線対策 | 浅い横じわや乾燥が気になる方 | 毎日のスキンケアとして続ける | 化粧品などの費用 | 肌に合わない場合のかぶれ |
HIFUは、首やあご下のゆるみが気になる方が相談することの多い、超音波の熱を皮膚の深い層に届ける機器による施術です。
機器の仕組みや受けられない条件は、HIFU(ウルトラセルQプラス)のメニューページで確かめられます。
糸リフトは、たるみの量が多い方が相談することのある、皮膚の下に専用の糸を通して引き上げる施術です。
糸の種類や腫れの目安は、糸リフトのメニューページで施術の流れとあわせて説明しています。
保湿と紫外線対策は、施術を受けずに浅い横じわや乾燥の進み方を見ていきたい方に向く方法です。
縦の筋とたるみの両方が気になる場合は施術を組み合わせることもありますが、順番や間隔は医師と相談して決めます。
施術を受けずに、スキンケアを続けながら様子を見るのも1つの選択です。
急いで決める必要はありません。
心斎橋のメディカルアルファクリニックでは首のボトックスを自由診療で行い、メニューページの税込料金をもとに、診察で量と範囲を決めます。
当院の首のボトックス(ネフェルティティボトックス)の料金は、30,000円(税込・自由診療)です。
料金の内容は、ボトックス注射のメニューページと料金ページで、ほかの部位の料金とあわせて確かめられます。
この料金に含まれる量や、量を追加する場合の費用は、診察時にご説明します。
当院で使用している首のボトックスの製剤は、韓国製のリズトックスです。
リズトックスは国内で承認を受けていない医薬品のため、入手経路や国内の承認状況などを、下の「リズトックスについて(未承認医薬品)」の欄にまとめています。
注射のあとは内出血や腫れが出ることがあり、まれに飲み込みにくさや声の出しにくさが出ることもあります。
診察では、首に力を入れたときの縦の筋の出方と横じわの状態を確かめ、ボトックスが向くかどうかから相談します。
注射は首の数か所に細い針で行い、量と注射する場所は診察で決めた内容に沿って調整します。
施術後の当日は、激しい運動や長い入浴、注射した部分を強くもむことを避けるのが一般的です。
院の所在地は大阪市中央区南船場4-5-8 ラスターオン心斎橋6Fで、診療時間は10:00〜19:00、電話番号は050-1724-3463です。
自由診療に関するご案内
首のボトックス(広頚筋ボトックス)は自由診療(保険適用外)です。
通常必要とされる施術内容・回数・期間:首の縦の筋に沿った数か所へ1回注射します。
効果の持続期間は3〜4か月ほどが目安で、続ける場合は3か月以上の間隔をあけて次の回を検討します。
標準的な費用は、首(ネフェルティティボトックス)30,000円(税込)です。
主なリスク・副作用は、内出血、腫れ、痛み、飲み込みにくさ、声の出しにくさ、首の力の入りにくさ、口角の左右差、アレルギー反応です。
お問い合わせ:お電話 050-1724-3463
リズトックスについて(未承認医薬品)
未承認医薬品であること:リズトックスは、日本の医薬品医療機器等法にもとづく承認を受けていない医薬品です。
入手経路:医師の責任のもと、必要な手続きを経て個人輸入したものを使用しています。
国内の承認医薬品等の有無:国内で承認されているA型ボツリヌス毒素製剤には「ボトックスビスタ」があり、眉間・目尻の表情じわなどが対象ですが、首(広頚筋)を対象とした承認製剤はありません。
諸外国での安全性等の情報:リズトックスは韓国で眉間のしわを対象に承認を受けている製剤です。
首(広頚筋)を対象とした承認は、韓国を含め、当院が確認できた範囲ではどの国でも受けていません。
首への使用についての安全性情報は限られており、ボツリヌストキシン製剤では一般に飲み込みにくさなどの副作用が報告されています。
医薬品副作用被害救済制度:未承認医薬品のため、万一重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
広頚筋ボトックスについて、単位数・横じわへの向き不向き・持続期間・飲み込みにくさ・料金・施術後の過ごし方の6つの質問に、診察前の目安としてお答えします。
広頚筋ボトックスの単位数に決まった正解はなく、首のしわの種類、縦の筋の強さ、使う製剤を確かめたうえで、医師と相談して量を決めることになります。
メディカルアルファクリニック(大阪市中央区南船場4-5-8 ラスターオン心斎橋6F)では、首のしわの状態を診察で確かめたうえで、施術を受けるかどうかからご相談いただけます。
院のほかの診療内容は、当院のトップページで一覧として確かめられます。
ご相談・ご予約はメディカルアルファクリニック(心斎橋)のLINEまたはWeb予約から
広頚筋ボトックスの解説にあたっては、PMDA(医薬品医療機器総合機構)と厚生労働省が公開している医薬品・医療広告の資料を主に参照しました。