顎のヒアルロン酸注射とは？メリットとデメリットを知る

顎のヒアルロン酸注射は、手軽に顔の輪郭を整え、効果が期待できる施術です。特に、あごが小さく見える、後退している、またはフェイスラインがぼんやりしている場合に適しており、少量のヒアルロン酸を注入することでEライン（鼻と顎を結ぶ理想的なライン）を整えることができます。顎のヒアルロン酸注射は、プロテーゼなどの外科的な施術と比べ、手軽でリスクが少ないため、多くの方に選ばれています。

【メリット】

顎のヒアルロン酸注射にはさまざまなメリットがあります。まず、施術時間が短く、通常は10～20分程度で終了します。費用も比較的安価で、クリニックによって異なりますが、1ccあたり30,000円～100,000円程度が相場です。

また、ヒアルロン酸製剤は、高品質とされる製剤が多く使用されています。施術後のダウンタイムが少なく、痛みも最小限に抑えられますが、腫れや内出血が出ることがあります。特に、施術後数日間は腫れた状態が続くことがありますが、これは自然に治まります。また、施術後は顎が一時的に硬く感じることがありますが、数日で柔らかさが戻ります。施術当日から化粧をしても問題なく、痛み止めも処方されるため、術後のケアも簡単です。

【デメリット】

一方で、デメリットも理解しておく必要があります。まず、ヒアルロン酸注射の効果は永久ではなく、徐々に体内で吸収されていきます。多くの場合、効果は6ヶ月から1年程度持続しますが、注入量や製剤の種類、個人の代謝によって変わります。たとえば、何cc注入するかによって仕上がりが大きく変わりますが、一般的に顎に注入する場合は0.5cc～2ccが目安です。過剰に注入すると、不自然な見た目になるリスクがあります。ヒアルロン酸が体内で溶ける際に、梅干しのように顎の皮膚がたるんで見えることもあるため、適切な量で調整することが大切です。

さらに、注射後にしこりができることがあります。特に、何度も打ち続けるとヒアルロン酸が硬く残る場合があるため、定期的なメンテナンスや適切な間隔を保つことが重要です。また、感染のリスクやアレルギー反応が起こることもあるため、施術前のカウンセリングでしっかりと確認する必要があります。注射を繰り返すことで、顎が過剰に強調され「太くなる」ような印象を与えることもあり、事前のデザインが重要です。

【リスクの理解と注意点】

施術が手軽な反面、リスクも伴います。稀にヒアルロン酸が不適切に注入されると、しわやアゴのラインが不自然になるケースもあります。また、誤って血管内に注入されると深刻なトラブルが発生する可能性があるため、信頼できるクリニックで施術を受けることが重要です。顎のヒアルロン酸注射は、適切な施術を受けることで美しいフェイスラインを手に入れられますが、安全性と施術経験を重視したクリニック選びが不可欠です。

【男性の顎のヒアルロン酸注射】

また、男性にとっても、顎のヒアルロン酸注射は人気の施術です。メンズ向けの美容施術では、男性特有の下顎の強調やフェイスラインのシャープさを出すために、ヒアルロン酸が使用されます。男性の顎は、女性よりも強調されるべき部位とされているため、自然でありながら存在感のある顎を目指すデザインが重要です。体験談によると、少量のヒアルロン酸を適切に使用することで、シャープなフェイスラインを手軽に実現できたという声が多く寄せられています。

効果の持続期間

ヒアルロン酸注射の効果は半永久的ではなく、使用する製剤や注入量、体質によって異なりますが、一般的に6ヶ月から1年程度の持続が期待できます。例えば、クレヴィエルやボリューマといったヒアルロン酸は粘度が高く、他の製剤に比べて長期間効果を維持することが可能です。特に、顔の動きが少ない部分に注入すると、ヒアルロン酸の吸収速度が遅くなるため、顎や鼻などの施術部位では比較的長く効果が続きます。

ただし、ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくため、最初に注入した量が減っていくのを感じる時期があります。そのため、理想のフェイスラインやシャープな顎を保ちたい場合は、定期的なメンテナンスが推奨されます。また、吸収されるスピードは個人差が大きく、代謝が活発な方や、運動量の多い方では早く効果が薄れることがあります。

クレヴィエル、ボリューマ、レスチレンなどのヒアルロン酸の種類

顎のヒアルロン酸注射に使用される主な製剤には、クレヴィエル、ボリューマ、レスチレンなどがあります。これらの製剤は、それぞれ特有の特性を持っており、施術目的や求める効果によって選ばれます。

• クレヴィエル: 粘度が高く、少量の注入でもしっかりとしたボリュームが出せるのが特徴です。特にシャープなフェイスラインを求める顎の施術には適しており、0.5ccや1ccの注入量でも効果が見込めます。
• ボリューマ: ジュビダームシリーズの一つで、持続期間が長いことで知られています。顎や鼻の整形に適しており、注入後の吸収が緩やかなため、約1年から1年半の間、効果が続きます。
• レスチレン: 柔らかめの製剤で、主に自然な仕上がりを重視したい方におすすめです。レスチレンは、フェイスラインの微調整や顎の整形に使用されることが多く、ナチュラルな変化を求める方に選ばれています。

施術を受ける際には、クリニックでカウンセリングを受け、希望する仕上がりや持続期間に応じて最適な製剤を選ぶことが大切です。

顎のヒアルロン酸注射の効果と期待できる変化

顎のヒアルロン酸注射は、即効性があり、施術後すぐにフェイスラインやEラインの変化を感じることができる人気の美容施術です。プロテーゼや他の外科手術に比べ、ダウンタイムが少なく、リスクも比較的低いことが特徴です。特に、顎の形を変えたい人や小顔効果を狙う人、シャープな横顔を目指す人に向いています。

【効果の即効性】

ヒアルロン酸注射は、注入直後に形が整い、すぐに理想のフェイスラインが実現します。顎の形を強調することで、Eライン（鼻と顎を結んだライン）が整い、横顔の美しさが際立ちます。また、施術自体は約10～20分で完了し、当日にメイクや軽い入浴も可能で、生活への影響が少ないこともメリットの一つです。

【期待できる変化】

施術後に感じられる効果として、顎のラインがシャープになるだけでなく、小顔効果や全体的なフェイスラインの引き締めが期待できます。また、フェイスラインが整うことで、エラや顎のしゃくれなどが目立たなくなり、顔全体のバランスが改善されます。さらに、顎だけでなく、唇や鼻のバランスを考慮したデザインにより、より自然で美しい仕上がりが得られます。

小顔効果やシャープなフェイスラインの実現

顎にヒアルロン酸を注入することで、輪郭を整え、小顔効果を得ることができます。特に、フェイスラインがぼんやりしている方や、顔のたるみが気になる方に効果的です。注入量やデザイン次第で、顎が強調されるため、顔が全体的に引き締まった印象を与えます。

また、顎のラインをシャープにすることで、エラが目立たなくなり、顔がスッキリとした印象になります。メイクで隠しきれない部分を補うことができるため、特に顔が丸く見えることに悩んでいる方や、プロテーゼなどの外科手術には抵抗がある方に向いています。ヒアルロン酸注入は比較的リスクが少ないため、顎のデザインを一度確認しながら微調整ができるのも魅力です。

横顔とEラインの美しさを際立たせる

Eラインは、美しい横顔の基準としてよく知られています。Eラインとは、鼻先と顎先を結んだラインのことを指し、このライン上に唇や顔のパーツが調和していることが理想とされています。顎にヒアルロン酸を注入することで、このEラインを整えることができ、横顔のバランスが改善されます。

特に、顎が後退している方や、鼻が目立っている方は、顎のヒアルロン酸注射で顔全体のバランスが取れ、自然な仕上がりになります。例えば、1ccのヒアルロン酸を適切に注入することで、顔の印象を大きく変えずに、Eラインを整えることが可能です。横顔が美しくなることで、自信を持って人前に立てるようになる人も少なくありません。

ケツアゴ（割れあご）への対応

ケツアゴ（割れ顎）に悩む方も、ヒアルロン酸注射で改善が可能です。ケツアゴは、顎の中央部分に縦に割れ目が入った状態を指し、遺伝的な要因や骨の形状によるものです。この割れた部分にヒアルロン酸を注入することで、顎のラインが均一になり、ケツアゴの目立ちを軽減することができます。

ヒアルロン酸注入によるケツアゴ治療は、効果が一時的ですが、継続的な注入により長期間改善された状態を保つことができます。また、少量のヒアルロン酸を繰り返し注入することで、自然な仕上がりを維持しながら、顎の形を調整することが可能です。ケツアゴが気になる場合は、カウンセリング時にしっかりと希望を伝えることが重要です。

顎のヒアルロン酸注射の症例写真と経過

実際の症例写真を見ることで、施術前と施術後の変化や、施術の仕上がりをイメージしやすくなります。顎のヒアルロン酸注射は、施術後すぐに変化が現れるため、写真でその違いを確認することができます。また、経過も重要で、腫れや内出血などのダウンタイムがどの程度続くかを事前に理解しておくことが大切です。

症例写真で見るビフォー・アフター

顎のヒアルロン酸注射の症例写真は、施術前と施術後の変化を明確に示すため、クリニック選びの参考になります。ヒアルロン酸を注入することで、顎がどのようにシャープになり、フェイスラインが引き締まるのかを視覚的に理解できます。例えば、1cc程度のヒアルロン酸を注入することで、顎の形が改善され、Eラインが整ったケースが多く見られます。

症例写真を見る際には、ヒアルロン酸の種類や注入量にも注目しましょう。クレヴィエルを使用した場合は、少量でもしっかりとした効果が現れ、フェイスラインの変化がはっきりと確認できます。ボリューマやレスチレンを使用した場合も、同様に自然な変化が得られますが、柔らかさやナチュラルさを重視したい場合には、これらの製剤が適しています。

経過や腫れが引くまでの目安

顎のヒアルロン酸注射後は、施術直後から腫れやむくみが生じることが一般的です。通常、腫れや内出血は数日から1週間程度で治まり、完全に落ち着くまでには1～2週間かかることが多いです。術後のケアとしては、患部を強くこすらないように注意し、特に最初の数日はマッサージや頬杖を避けることが推奨されます。

【1週間後の状態】

ヒアルロン酸注入後1週間が経過すると、腫れがほとんど引き、フェイスラインがより明確になります。多くのクリニックでは、1週間後のチェックアップが行われ、必要に応じて再度微調整が可能です。腫れが残る場合や、内出血が長引く場合は、医師に相談して適切な対処法を確認しましょう。

顎のヒアルロン酸注射のリスク、ダウンタイム、整形の副作用

顎のヒアルロン酸注射は比較的リスクが少なく、手軽に受けられる美容施術として人気があります。しかし、どの施術にも一定のリスクや副作用が存在するため、事前に知っておくことが大切です。また、ダウンタイムや術後の経過についても理解しておくことで、スムーズに回復し、トラブルを防ぐことができます。

【リスクの理解】

顎のヒアルロン酸注射のリスクとして、主に以下の点が挙げられます。

• 腫れや内出血: 注射部位に腫れや内出血が起こることが一般的です。通常は数日から1週間程度で治まりますが、まれに長引くことがあります。
• しこり: ヒアルロン酸が正しく注入されなかった場合や、過剰に注入された場合、しこりが形成されることがあります。この場合は、医師に相談して適切な処置を行う必要があります。
• アレルギー反応: まれに、ヒアルロン酸製剤に対するアレルギー反応が起こることがあります。施術前に医師としっかりカウンセリングを行い、アレルギーの有無を確認することが重要です。

ダウンタイムと術後のケア

顎のヒアルロン酸注射のダウンタイムは比較的短く、ほとんどの人が施術当日から通常の生活に戻ることができます。ただし、腫れやむくみが見られることがあるため、完全に仕上がりが整うまでは約1～2週間の経過観察が必要です。

【術後のケア】

ダウンタイム中は、以下の点に注意することで、スムーズな回復が期待できます。

• 冷やすこと: 施術後、腫れを抑えるために患部を冷やすことが推奨されています。ただし、過度に冷やしすぎると逆効果になることがあるため、医師の指示に従い適切に行いましょう。
• マッサージの禁止: 注入直後に患部を強くマッサージしたり、頬杖をつくことは避けましょう。ヒアルロン酸が不均一に広がる原因となることがあります。
• 入浴と運動の制限: 施術後2～3日は、過度な入浴や激しい運動を控えることが推奨されます。血流が促進されることで腫れや内出血が悪化する可能性があるためです。

術後は定期的にクリニックで経過を確認し、必要に応じて微調整や追加注入が行われることもあります。

おでこの腫れやリスク、後遺症について

ヒアルロン酸注射は顎だけでなく、おでこや鼻、唇などさまざまな部位に行われます。特におでこにヒアルロン酸を注入する場合、腫れやむくみが起こりやすく、顎の注射とは異なるリスクが考えられます。

【おでこのリスク】

おでこにヒアルロン酸を注入することで、丸みを帯びたふっくらとした印象になりますが、過剰に注入されると不自然な仕上がりになる可能性があります。施術後は、しばらく腫れや赤みが出ることが一般的で、これも1週間程度で収まりますが、腫れが長引く場合は医師に相談が必要です。

また、後遺症として稀に「しこり」ができることがあります。しこりは硬く感じることがあり、気になる場合にはヒアルロン酸を溶解する処置が行われます。定期的に注射を打ち続ける場合、体内での吸収が遅くなり、しこりが残りやすくなることもあります。

あごのヒアルロン酸の量と効果の違い、最適な注入量は？

ヒアルロン酸注射において、注入量は仕上がりや効果に大きく影響を与える要素です。顎にどの程度の量を注入すべきかは、個々の顔の形状や希望する仕上がりに応じて異なりますが、一般的には0.5ccから1ccが標準的な注入量とされています。注入量が多すぎると不自然な仕上がりになることがあり、慎重な量の調整が必要です。

【効果と注入量の違い】

顎のヒアルロン酸注射では、注入量が少ない場合、自然な仕上がりになります。例えば、0.5cc程度のヒアルロン酸を注入した場合、顎がさりげなくシャープになり、周囲からは「何か変わった？」と気づかれる程度の変化が期待できます。一方、1cc以上のヒアルロン酸を注入すると、より顕著な変化が見られ、フェイスラインがはっきりと強調されます。

注入量が増えると、その分効果の持続期間も長くなる傾向がありますが、自然な仕上がりを重視する場合は、少量ずつ注入して経過を見ながら微調整するのが一般的です。また、ヒアルロン酸の種類によっても注入量は異なり、例えば粘度の高いクレヴィエルでは少量でも十分な効果が得られます。

注入量と効果の違いを徹底比較

注入量による効果の違いを比較すると、0.5cc、1cc、2ccといった注入量ごとに仕上がりや持続期間が異なります。

• 0.5cc: 自然で控えめな変化が得られ、顎が少しシャープになる程度です。目立つ変化を避けたい方におすすめです。
• 1cc: 明確な変化が見られ、フェイスラインがしっかりと整います。多くの方が満足する注入量で、Eラインを整えたい方に適しています。
• 2cc以上: 劇的な変化が期待でき、顎が大きく強調されます。ただし、過剰な注入は不自然な仕上がりになる可能性があるため、注意が必要です。

注入量が増えるにつれて、フェイスラインや横顔の印象が大きく変わるため、事前にしっかりとカウンセリングを受けてデザインを決定することが重要です。

まとめ

顎のヒアルロン酸注射は、短期間で効果を実感でき、ダウンタイムが少ないため多くの方に支持されています。特に、フェイスラインをシャープにしたい、Eラインを整えたい、丸顔を引き締めたいといった方にとって理想的な選択肢です。0.5ccから3cc程度のヒアルロン酸を注入することで、小顔効果や顎のシャープさを実現できます。

また、価格は1ccあたりの相場が30,000円～100,000円程度で、注入量に応じて料金が変動します。

【痛みやダウンタイム】

顎のヒアルロン酸注射は、施術自体は短時間で終了し、麻酔を使用するため痛みは最小限に抑えられます。しかし、施術後に軽い腫れや内出血、あざができることがありますが、これらは1週間以内にほとんど解消されます。腫れが長引いた場合や、しこりが硬く感じられる場合には、医師に相談し、適切な対処を行います。また、翌日から化粧や日常生活が可能な点も多くの方に支持されています。

【施術のリスクと失敗の回避】

顎のヒアルロン酸注射は比較的リスクが少ないですが、施術に失敗すると不自然な仕上がりやしこり、腫れが長期間残ることがあります。こうしたリスクを避けるため、信頼できるクリニックと医師を選び、十分なカウンセリングを受けることが重要です。アデノイド顔貌や顎の後退を改善したい場合にも効果的ですが、正面からの見た目や輪郭全体のバランスを考慮した施術が必要です。

【男性向けの施術】

最近では、メンズ向けの顎ヒアルロン酸注射も増えており、男性特有の下顎の強調やシャープな顔立ちを目指す方に人気です。ボトックスとの併用で、エラを小さくすることも可能です。また、施術後の脱毛やスキンケア、ニキビケアとの組み合わせもできるため、トータルな美容メンテナンスが実現します。

ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収され、最終的にはなくなるため、効果を持続させたい場合は定期的なメンテナンスが必要です。1ccの注入量がどのくらいの変化をもたらすか、3cc以上の注入が適しているかなど、施術前にしっかりとカウンセリングを受けて決定しましょう。

顎のヒアルロン酸注射は、簡単な施術でありながらフェイスラインに大きな変化をもたらす施術です。リスクや副作用、効果の持続期間についてしっかり理解し、信頼できるクリニックを選ぶことで、理想の横顔やフェイスラインを手に入れることができます。

この記事の監修

小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医