ボトックスはほうれい線に効果ある?笑った時に目立つ顔の表情ジワとヒアルロン酸どっちがいい?

2025.10.3
美容コラム

ボトックス注射とは何?効果と予防に関する基本知識

ボトックス注射とは、ボツリヌストキシン(ボツリヌス菌由来の成分)を、表情筋にごく少量注入することで、筋肉の過剰な収縮を抑制し、しわやほうれい線の悩みに対して使用されることがあります。しわを生じさせる筋肉の収縮を抑えることで、表情ジワを予防しつつ、しわの発生を抑える目的で使用されることがあります。笑った時や話す時に目立つしわを軽減し、顔全体を若々しく保つことが可能です。ここでは、作用のメカニズムや予防的な効果について詳細に見ていきましょう。

ボトックス注射の作用機序:表情ジワ対策と予防メカニズム

ボトックス注射(ボツリヌストキシンA)は、神経と筋肉の接合部(神経筋接合部)でアセチルコリンの放出を抑制し、筋肉の収縮を一時的に弱めます。頬や上唇鼻翼挙筋、口角周辺などの表情筋がリラックスすることで、笑った時や口を動かした時にしわができにくくなり、しわの予防が可能になります。注射後3〜5日で効果が現れ始め、1週間程度で最大となり、持続期間は通常3〜6ヶ月です。表情筋型のしわ、特に笑顔で目立つほうれい線には有効で、数回の施術を継続することで、しわの進行を予防できます。20代での早期導入ではしわの予防にもつながります。

なぜ笑顔の時にほうれい線が目立つのか?筋肉の関与と顔の構造

笑った時にほうれい線が目立つのは、頬の筋肉や上唇鼻翼挙筋が協調して働くことで鼻横から口角にかけてしわのラインが浮き出るためです。さらに、顎や小鼻の横、口角周りの筋肉のバランスが崩れると、マリオネットラインやエラの線と連動し、顔全体の印象が強まります。特に20代でも噛み癖や表情のクセで筋肉が発達していると、笑顔のたびにほうれい線が目立ちやすくなります。筋肉の収縮によって鼻横が引っ張られることで鼻翼下から顔に深い線ができ、しわが目立つ構造となるのです。この構造を理解することで、ボトックス注射による筋肉へのアプローチがどれほど有効か明確になります。

ほうれい線に対するボトックスの効果は?

次は、ほうれい線のタイプに応じて、ボトックス注射がどの程度効果的かを詳しく解説します。表情筋型と構造型(皮膚たるみ型/骨やせ型)に分けて、それぞれのケースでの適応や注意点を確認しましょう。

表情筋型ほうれい線への効果:笑った時に目立つ線を軽減?

表情筋型のほうれい線は、笑顔や表情を作る際に深く刻まれるのが特徴です。特に20代でも表情の癖や噛み癖によって筋肉が発達している方では、笑った瞬間にしわが目立ちます。このようなケースでは、適切な注入量と位置を選ぶことで、筋肉の過剰な収縮を抑え、笑った時のしわが浅くなります。症例報告などでは満足度が高いとされることもあります。しわの予防として繰り返し施術する患者も多いです。ガミースマイルの改善や、口角の柔らかい上がり具合、顔全体の印象の改善につながり、自然な印象を目指す施術として使用されることがあります。ただし単独での使用では持続が限られ、効果の維持のためには定期施術が必要です。

皮膚たるみ型・骨やせ型には効果が薄い理由とリスク

皮膚たるみ型や骨やせ型のほうれい線は、皮膚そのものや骨格の構造に起因するため、筋肉の収縮を抑えるだけでは効果が限られます。特に頬のたるみ、頬の脂肪(メーラーファット)の減少、頬骨の高さや顎骨の構造などが影響している場合は、ヒアルロン酸注入やリフトなど他のアプローチが必要になります。誤ってボトックス注射を多めに使うと、小鼻や鼻横、口角、顎周辺に不自然な表情やガミースマイル、口角の違和感が起こることがあります。失敗例では表情が硬くなり、顔のバランスを崩すリスクがあるため、慎重な判断が求められます。

ヒアルロン酸との違いとどっちが適切か?

ボトックス注射とヒアルロン酸注入のそれぞれの特性を理解し、どの治療がどのタイプのしわに適しているかを比較していきます。価格や持続期間、効果の性質、リスクの観点から比較しましょう。

ヒアルロン酸注入のメリット:即効性・持続期間・溝を埋める効果

ヒアルロン酸は、皮膚の凹凸やたるみによる溝を物理的に埋め、注入直後からしわが目立たなくなる即効性があります。特に鼻横や頬のほうれい線、マリオネットライン、口角の下がりなどの改善に適しており、ふっくらとした自然な印象になります。持続期間は製剤により異なりますが、一般的には6ヶ月から最大1年半程度で、長期間持続するタイプでは18ヶ月ほど維持されます。価格や料金は使用製剤と量によりますが、シリンジ単位で数万円から10万円以上になることが多く、安い場合は数万円から提供されることもあります。痛みは注射時のチクリ程度で、内出血や腫れも軽微で済むことが多く、可逆性があるため仕上がりを修正できる点も大きなメリットです。

「ヒアルロン酸どっち」を選ぶ?症状別比較と治療選びのポイント

症状に応じて適切な治療を選ぶことが重要です。笑顔時にほうれい線が目立つ表情筋型の場合はボトックス注射が適しています。一方で、皮膚たるみ型や骨やせ型、エラ・マリオネットラインに起因するしわにはヒアルロン酸注入が効果的です。ガミースマイルの改善には上唇鼻翼挙筋へのボトックス注射が有効ですが、口角周辺や鼻横などのバランスを整えるにはヒアルロン酸を併用することで自然な結果が得られます。失敗や不自然な表情を避けるためには、しわの状態・目立つ度合い・筋肉の働き・価格・料金・痛み・効果期間・リスクをよく理解し、医師と相談しながら選ぶべきです。

ボトックス注射とヒアルロン酸、併用のメリットは?

ボトックス注射とヒアルロン酸を併用することで、より自然で効果的な結果を得られる可能性があります。ここから併用の効果と持続期間を見ていきましょう。

複合治療のメリット:自然な笑顔としわ予防を両立

ボトックス注射で筋肉を適度に緩め、笑顔時の表情ジワを予防し、ヒアルロン酸によってほうれい線の溝を物理的に埋めてボリュームを出すことで、しわを消しつつ自然な表情を維持できます。この組み合わせにより、笑顔でもほうれい線が目立たず、顔のバランス(鼻横・頬・口角・顎)が整った印象になります。臨床的には、併用グループはボトックス単独グループより使用量が少なく、効果の持続が長い傾向が認められ、満足度も非常に高いことが報告されています。しわの改善だけでなく、表情全体の印象や自然さ、顔立ちの調和を重視する患者にとって最適な選択肢です。不自然な硬さや違和感を軽減でき、ガミースマイルや口角の動きに柔らかさを維持できます。

施術期間と効果維持の方法:持続期間目安とメンテナンス

併用治療の長期効果は、単独治療よりも安定しており、持続期間を延ばしながら使用量を抑えられることで、費用やリスク面でも優れています。目安としては、ボトックス注射が3〜6ヶ月、ヒアルロン酸が6〜18ヶ月程度持続し、併用することでメンテナンス間隔を緩やかにできるケースもあります。施術時の痛みは軽く、注射後の腫れや内出血は軽微で、日常生活に戻りやすい点もメリットです。また、価格や料金、痛み、しわの深さ、施術の頻度などを考慮すると、総合的なコストパフォーマンスも改善されます。

臨床試験からわかる安全性と患者満足度

併用治療の長期効果は、単独治療よりも安定しており、持続期間を延ばしながら使用量を抑えられることで、費用やリスク面でも優れています。目安としては、ボトックス注射が3〜6ヶ月、ヒアルロン酸が6〜18ヶ月程度持続し、併用することでメンテナンス間隔を緩やかにできるケースもあります。施術時の痛みは軽く、注射後の腫れや内出血は軽微で、日常生活に戻りやすい点もメリットです。また、価格や料金、痛み、しわの深さ、施術の頻度などを考慮すると、総合的なコストパフォーマンスも改善されます。

総合すると得られる6つのメリット

併用治療で得られる主なメリットは以下の通りです。

  • 即効性のしわ除去と表情ジワの予防によるしわの目立ち軽減。
  • 使用量を減らせることでボトックスやヒアルロン酸の薬剤量を抑え、リスクを低減。
  • 持続期間が延び、メンテナンス間隔をゆるやかにできる可能性。
  • 自然な笑顔や顔のバランス(鼻横、頬、口角、顎)を整え、仕上がりが不自然になりにくい。
  • 患者満足度が非常に高く、ほとんどの症例で期待以上の仕上がりと好評。
  • 痛みや内出血、腫れが最小限で日常生活への負担が少ない。

このように、しわのタイプや原因に応じて、ボトックス注射とヒアルロン酸注入の併用は、症例の満足度、効果期間、顔全体の自然な印象、価格や料金、痛み・リスクのバランスのすべてにおいて非常に有効な治療選択肢です。ほうれい線に限らず、マリオネットライン、エラ周辺、小鼻や鼻横、顎のラインなどにも適用可能な包括的な若返りアプローチとして臨床的にも支持されています。

副作用や注意点、顔への影響は?

美容治療では効果だけでなく、副作用やリスクについても十分に理解しておくことが大切です。ボトックス注射とヒアルロン酸注入は比較的安全性が高いとされていますが、それでも人によって副作用が出る可能性や、施術の失敗による表情の変化、不自然な仕上がりが起こることがあります。以下、それぞれの治療で見られる具体的なリスクと対処法を見ていきましょう。

ボトックス注射のリスクと表情変化の可能性(顔の違和感)

ボトックス注射は、注入箇所や量のバランスを誤ると、筋肉の働きが過度に抑えられてしまい、表情が硬くなる、笑顔が不自然になるといった副作用が起こることがあります。特に上唇鼻翼挙筋や口角挙筋、顎の筋肉などにボトックスが過剰に作用すると、笑った時にガミースマイルが悪化したり、口が動かしにくくなったりするケースもあります。鼻横や小鼻に違和感を覚えたり、表情の左右差が出ることも報告されています。また、痛みや内出血は通常軽度ですが、稀に注射部位に腫れや熱感が出る場合もあります。注入量の単位調整と経験ある医師の施術が、副作用リスクを最小限に抑える鍵です。

ヒアルロン酸注入の副作用と修正可能性(安全性と失敗対策)

ヒアルロン酸注入でも、内出血や腫れ、まれに血管塞栓による重大なリスク(視力障害や組織壊死)があります。鼻横、顎、小鼻周辺への注入は仕上がりバランスが難しく、修正が必要になる場合があります。ただし、ヒアルロン酸は可逆性があり、溶解剤で迅速に修正できることが安全性のメリットです。副作用を抑えるためには専門医による注入が重要です。

実際に笑った顔で比較すると?ビフォーアフターと事例紹介

理論だけでなく、実際にどのような変化があるのかを知ることは、治療選びにとって非常に有効です。以下では、笑った時にしわが目立つケースで、ボトックス注射のみ、ヒアルロン酸注入のみ、併用治療を行った場合の改善事例を比較してご紹介します。

ボトックスのみの場合の改善例:笑った時の変化

ある20代女性の症例では、笑った際に鼻横から頬にかけてほうれい線が強く出ていました。ボトックス注射を上唇鼻翼挙筋と口角挙筋に慎重に注入した結果、筋肉の過度な引き上げが抑えられ、笑顔の際にもほうれい線が浅くなりました。術後の写真では、口角の位置が自然に保たれ、頬のラインも柔らかい印象に変化しています。持続期間は約4ヶ月で、3ヶ月目までは明確な効果が維持されました。ただし、皮膚のたるみがあるケースではしわの深さが完全には消えず、ヒアルロン酸との併用が望ましい場面もありました。

ヒアルロン酸または併用治療で目立たなくなった笑顔と顔の印象

別の30代女性の症例では、頬の脂肪下垂によるたるみ型ほうれい線がありました。ヒアルロン酸を両側のナソラビアルフォールドに0.5ccずつ注入し、さらにボトックスで口角周辺の筋肉を調整した結果、笑顔でもほうれい線がほぼ目立たない状態に改善されました。ビフォーアフターの比較では、顔の印象が柔らかく、明るい表情になったと本人の評価も高く、周囲からの好印象も増えたとの報告がありました。施術後の腫れも2日程度で収まり、違和感はほとんどなかったとのことです。併用により、筋肉と構造の両方にアプローチできるため、結果の持続性と自然さの両立が可能です。

まとめ

ボトックス注射は、筋肉の過剰な収縮を抑えることで、笑った時に目立つ表情ジワやほうれい線を目立たなくし、しわの進行を予防する目的でも有効な治療です。特に表情筋型のほうれい線に対しては効果的で、20代でもしわの予防を目的とした施術が増えています。一方で、皮膚たるみ型や骨やせ型のほうれい線には、ヒアルロン酸注入の方が適しており、しわの溝自体を物理的に埋めることで改善が期待できます。さらに、両者を併用することで、即効性と予防効果の両立が可能になり、自然な笑顔や顔全体の印象改善につながるメリットがあります。

副作用やリスクについても十分理解したうえで、信頼できる医師による丁寧な診察と症例確認を通じて、自分に合った治療を選ぶことが重要です。しわ、エラ、鼻、顎、頬、口角、小鼻、ガミースマイルといった顔の各部位に合わせた繊細な調整によって、失敗や不自然な仕上がりのリスクを最小限に抑えることができます。価格や料金、使用単位、持続期間、痛みなどを総合的に考慮しながら、安心して施術を受けられる環境を整えることが、満足度の高い結果を得るためのポイントです。

ボトックス注射とヒアルロン酸は、それぞれ異なる特徴と役割を持ち、単独でも十分な効果が期待できますが、併用することでより完成度の高い仕上がりを目指すことができます。顔全体のバランスを整えながら、自然な若々しさを維持するには、症状や目的に応じて最適な治療法を選ぶ柔軟さが求められます。顔全体のバランスを整えながら、自然な若々しさを維持するには、症状や目的に応じて最適な治療法を選ぶ柔軟さが求められます。適切なアプローチと継続的なメンテナンスにより、時間を巻き戻したような印象を長く保つことも可能になります。

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この記事の監修

小西 恒 医師
小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医

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