おでこボトックスとは？注射でシワを改善する基本効果

おでこのシワは、眉毛を上げる動作や驚いたときの表情でできる表情ジワです。これらは年齢や肌の弾力低下によって深くなり、放置すると定着してしまいます。そこで有効なのがおでこボトックス注射。ボツリヌス毒素を使って前頭筋の動きを一時的に抑制し、シワをできにくくします。注射後数日〜1週間で、ハリや表情の変化を感じ始める方もいます。施術は数分で終わり、痛みも軽度。ヒアルロン酸のようにボリュームを足すのではなく、“動かないようにしてシワを防ぐ”治療です。アラガン社製など正規の医療ボトックスを使うことで、安全かつ自然な表情を保ちながら効果を実感できます。

おでこのシワができる原因とボトックスの仕組み

おでこのシワは、眉毛を上げる前頭筋が動くことで皮膚が折り重なり、年齢とともに刻まれる現象です。さらに乾燥や紫外線、ストレスも悪化要因。ボトックス注射は筋肉と神経の伝達をブロックし、動きを一時的に“弱める”ことでシワを予防・改善します。効果は打った直後ではなく、3日目〜1週間後から現れ、表情が自然なまま額のラインが整います。おでこのシワに対しては、ヒアルロン酸注入よりも動的シワに効果的で、筋肉の使い方を穏やかにする“リハビリ治療”のような感覚です。正しい打ち方と範囲の設定が大切で、眉毛下がりや眼瞼下垂を防ぐためには医師の技術が重要です。

効果はいつから出る？持続期間と経過の目安

おでこボトックスの効果が出る時期は、個人差はありますが注射から3〜5日後に動きがやや制限され始め、1〜2週間後にピークを迎えます。その後、効果は約3〜4ヶ月持続します。初回は持続が短く感じる場合もありますが、継続して受けることで筋肉の動きが弱まり、半年以上持つケースもあります。経過中に「効きすぎて動かない」と感じた場合は、範囲や単位を調整すれば自然に戻せます。アラガン製など厚労省承認の薬剤を使えば不自然な表情や後悔する失敗を防止できます。1回の施術で完了しますが、3〜4ヶ月ごとの定期的メンテナンスが理想です。

ヒアルロン酸注入量との違い

ヒアルロン酸とボトックスは目的が異なります。ヒアルロン酸は肌の内側にボリュームを与える“足し算治療”で、深いシワやくぼみに適しています。一方、おでこボトックスは筋肉の動きを抑える“引き算治療”。動的シワ（動くことで出るシワ）に効果的です。両者を組み合わせることで、よりナチュラルな若返りが実現します。ヒアルロン酸はすぐに効果が出ますが、ボトックスは数日かけて自然に変化します。適切な量と注射の打ち方が仕上がりを左右するため、経験豊富なクリニックで受けることが大切です。

おでこボトックスの失敗・副作用・リスク

おでこは表情筋のバランスが繊細なため、打ち方を誤ると表情が不自然になったり、まぶたが下がる（眼瞼下垂）などの副作用が起こることがあります。また、過剰に打つと眉毛が動かず“怖い印象”に見えることも。これらのリスクを避けるには、筋肉構造を熟知した医師の技術が不可欠です。アラガン製などの正規製剤を使用し、範囲や量を正確に見極めれば、自然で後悔のない仕上がりになります。

表情が不自然になる・まぶたが下がるケース

ボトックスの失敗例として最も多いのが「効きすぎ」や「打つ位置のミス」です。前頭筋の上部に過剰注射すると眉毛が下がり、まぶたが重く感じる眼瞼下垂が起こることがあります。また、注射量が多いと額が動かなくなり、表情が不自然に。これを防ぐには、眉毛上部1〜2cmを避けて浅く打つ技術が必要です。効果は時間とともに戻るため、失敗しても3〜4ヶ月で回復しますが、初回は控えめに打つのが安心です。

おでこのしわボトックスの副作用と対処法

おでこのしわボトックスは、適切に施術を受ければ安全性の高い治療ですが、注射である以上、一定の副作用やリスクが伴います。代表的な副作用は、腫れ・赤み・痛み・内出血・むくみ・違和感などで、ほとんどの場合は数日〜1週間程度で自然に改善します。施術直後は注射針による軽い腫れが生じることがありますが、冷やすことで早く落ち着きます。また、まれに頭痛や張り感を感じる人もいますが、これはボトックスが筋肉に作用し始める初期反応で、一時的なものです。

より注意すべき副作用としては、まぶたが下がる（眼瞼下垂）・眉毛の位置が不自然に下がる・目が小さく見えるなどのケースがあります。これは、注射位置や量が適切でない場合に起こりやすい失敗例です。特におでこは「前頭筋」と「眉毛・まぶたの動き」が密接に関係しているため、打つ位置が低すぎると筋肉のバランスが崩れ、目が開けづらくなることがあります。対処法としては、医師に相談して経過を見守ることが第一。ボトックスの効果は永続的ではなく、3〜4ヶ月で自然に戻るため、多くのケースでは時間とともに改善します。

目が小さく見えるなどの失敗を防ぐための注意点

おでこボトックスの失敗例でよくあるのが、「目が小さく見える」「眉毛が下がる」「表情が不自然になる」といったケースです。これは、注射の位置や深さ、量（単位）のバランスが適切でない場合に起こります。おでこの筋肉（前頭筋）は、まぶたを引き上げる働きも担っているため、下の方に打ちすぎるとまぶたの筋肉まで弱まり、目が開きにくくなる「眼瞼下垂」につながることがあります。これを防ぐには、眉毛から2cmほど上の範囲に適量を注入するのが理想です。また、初回は少量からスタートし、効果を見ながら調整することが大切です。信頼できるクリニックでは、事前に「筋肉の動き」「眉毛の位置」「目の開閉の強さ」を確認してくれます。アラガン社製など正規薬剤を使い、丁寧なカウンセリングを行う医師を選ぶことで、自然で後悔のない仕上がりを実現できます。

おでこボトックスの効果を長持ちさせる方法

おでこボトックスの持続期間は平均3〜4ヶ月ですが、生活習慣や肌状態によって変化します。効果を長く保つには、施術後のケアや施術間隔を適切に管理することが重要です。代謝が高すぎると薬剤の分解が早まり、効果が短くなるため、施術当日はサウナ・飲酒・激しい運動を避けましょう。また、施術を継続して受けることで筋肉が徐々にリラックスし、寿命が延びて半年以上続くケースもあります。紫外線や乾燥もおでこのシワの原因となるため、スキンケア・保湿・UV対策を日常的に行うことが大切です。ボトックスは1回で終わりではなく、メンテナンスを重ねることで自然な美しさを保てる“長期的なケア治療”として捉えましょう。

施術間隔とメンテナンス、施術後のケアのコツ

ボトックスの持続を最大化するためには、3〜4ヶ月間隔で定期的に施術を受けるのが理想です。効果が完全に切れてから再注射するよりも、少し効いている段階で打つ方が筋肉の動きを安定化できます。施術後24時間は、血流を促す行為（マッサージ・サウナ・激しい運動・飲酒）を避けましょう。これにより、薬剤の拡散や左右差のリスクを防げます。また、保湿を意識し、紫外線を避けることで肌のハリを維持しやすくなります。施術のたびに量を微調整してもらうと、自然な表情を保ちながら“効きすぎない”理想のバランスをキープできます。

生活習慣で変わる持続期間

ボトックスの効果は施術技術だけでなく、生活習慣の違いによっても大きく変わります。代謝が早い人、運動量が多い人、睡眠不足やストレスが多い人は、薬剤の分解が進みやすく持続が短くなる傾向があります。逆に、規則正しい生活と栄養バランスの良い食事を心がけることで、持ちが長く安定します。肌の乾燥や紫外線もおでこのしわを悪化させる原因になるため、スキンケアで保湿とUV対策を徹底しましょう。また、アルコールや喫煙は血流を促進して薬剤の効果を早く消してしまうため、控えることをおすすめします。健康的な生活習慣を維持することが、ボトックス効果を最大限に引き出す“隠れたコツ”です。

ヒアルロン酸やスキンケアとの併用

おでこのしわは、動的シワと静的シワの2種類があります。ボトックスは動的シワ（表情でできるシワ）に有効ですが、深く刻まれた静的シワにはヒアルロン酸注入の併用が効果的です。ボトックスで筋肉の動きを抑え、ヒアルロン酸で肌内部のボリュームを補うことで、相乗的に若々しい印象を作れます。また、日常のスキンケアも欠かせません。保湿成分の高い美容液やナイアシンアミド配合の化粧品を使用すると、肌のハリと弾力が向上し、効果がより長持ちします。ボトックスは注射治療ですが、外側からのケアを組み合わせることで“しわが戻りにくい肌環境”を維持できます。

後悔しないように、料金相場なども含め、クリニック選びは慎重に

おでこボトックスの料金は、使用薬剤や注入範囲によって変わります。アラガン社製の正規ボトックスで2〜4万円前後が相場です。極端に安い価格を提示するクリニックでは、非正規薬剤や経験の浅い医師が施術している可能性があり、効果が短い・左右差が出る・副作用が強いなどのリスクがあります。口コミや症例写真を確認し、しっかりとカウンセリングを行ってくれるクリニックを選びましょう。また、料金だけでなく“信頼できる医師”を基準に選ぶことが、後悔しない最も大切なポイントです。初回は控えめな量からスタートし、効果を見ながら調整していくことで、自然で理想的な結果を得られます。

まとめ

おでこボトックスとは、おでこのシワや眉間のシワを改善する医療注射で、表情筋の動きを一時的に抑えて滑らかな額をつくる治療です。効果はいつから出るのかというと、注射後3日〜1週間で変化が現れ、1〜2週間で眉毛が自然に上がる人もいます。おでこが持ち上がることで、目尻や眉間のたるみ改善にもつながる点が大きなメリットです。ヒアルロン酸では補いにくい小じわや動的なしわ以外にも、肌のハリが戻ると口コミで人気があります。

ただし、打ち方や量を誤ると「目が開かない」「不自然な表情になる」といった副作用が出ることもあるため、注意点としては“生え際付近への打ちすぎ”を避けることが挙げられます。また、メイクは施術直後から可能ですが、当日は摩擦やマッサージを控えるのがポイントです。汗をかきすぎるサウナや運動も、薬剤の拡散を防ぐために控えましょう。

近年では韓国製ボトックス（リジェノックスやナボタなど）も普及していますが、持続期間や効果の安定性を重視するならアラガン社製がおすすめです。費用相場は2〜4万円前後で、範囲の追加や頻度によって金額が変わります。効果を長持ちさせるためには、3〜4ヶ月ごとの継続施術が理想です。打ち続けると筋肉がリラックスしやすくなり、持ちが安定します。おでこボトックスは、たるみやしわの改善だけでなく、若々しい印象を取り戻す“表情ケア治療”として、多くの体験談で高く評価されています。

この記事の監修

小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医