目の下の脱脂(経結膜脱脂法)とは、目の下のクマやたるみの原因である目の下のふくらんだ脂肪を取り除く下眼瞼脱脂という施術の一種です。
顔全体を見た時、特に印象に残りやすい目元のパーツ。
美しく整ったハリのある目元は若々しさや美しさの象徴とも言えるでしょう。
実際、老け顔に見える原因の多くは目の下のクマやたるみによるものと言われています。
老け顔や疲れ顔で悩んでいる方は、目の下の脱脂を行うことでハリのある若々しい目元になることが期待できます。
そこで今回は目の下の脱脂(経結膜脱脂法)の紹介と、まれにある失敗例やその対処法について詳しく解説していきます。
メディカルアルファクリニックの目の下のたるみ取りでは「経結膜脱脂法」という方法を用いた施術を行っています。
経結膜脱脂では、下まぶたの裏の赤い粘膜部分からメスを入れ、余分な眼窩脂肪をバランスよく取り出します。
切る範囲はごく小さいため、傷は皮膚表面からは見えず周りに気付かれにくい治療法です。
粘膜の傷は治癒力が高く、縫合せずとも自然に治るため抜糸も不要で、ダウンタイムが短いのも特徴です。
目の下のたるみ取りの術後の経過について、一般的な経過がこちら。
術後の日数 | 症状 |
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施術当日 | 腫れが出ますが、痛みはありません。 |
術後1~2日目 | 腫れが強まり、痛みが出ることがあります。 腫れや痛みはこの時期がピークになります。 |
術後3~6日目 | 腫れや痛みが緩和し、1週間程度で治まります。 場合により内出血が生じることがあります。 |
術後1~2週間 | 内出血が緩和し、2週間程度で治まります。 |
(注)個人差がありますので必ず同じ経過になるわけではありません。
一例としてご参考にしてください。
施術前 |
施術後 |
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施術前 |
施術後 |
施術前 |
施術後 |
施術名:目の下のたるみ・クマ取り(経結膜脱脂)
副作用やリスク:腫れや内出血/1~2週間程度
料金:250,000円(税込)
そもそも、目の下のクマ・たるみ・脂肪はなぜ目立って来るのでしょうか?
その原因は主に5つあります。
目の下のクマ・たるみ・脂肪のふくらみは、加齢による目の周りの筋肉の衰えが多くの原因となっています。
引き締まった目元は「眼輪筋」という筋肉によって眼球が支えられています。
しかし加齢に伴って眼輪筋が衰えていくと、眼球を支える力は弱くなり支えきれなくなった眼球が下に下がってしまいます。
すると、目の下にある「眼窩脂肪」という脂肪が押し出され、前に突き出てきます。
こうして突き出た脂肪が、目の下のクマ・たるみ・脂肪のふくらみとなって現れるのです。
目の下の脂肪量は遺伝などの体質によって異なります。
生まれつき目の下に脂肪が多くついている方は、目の下のたるみやふくがみが生じやすくなります。
また、10~20代でも目の下の脂肪が多く、頬骨が出ていない骨格の方は目の下の膨らみが目立つこともあります。
スマホやパソコンなどで目を酷使していると目元の筋肉が凝り固まり、血流やリンパの流れが滞ります。
血液が巡りにくいと皮膚に十分な栄養が届かず、たるみ、くすみ、シワなどの原因になってしまうのです。
日常的にパソコンやスマートフォンを使う機会が多い現代は、知らないうちに眼精疲労が溜まりやすい生活環境となっています。
日頃からストレスの多い生活をしていると、良質な睡眠がとれず血行不良を招くことがあります。
こちらも③同様に、血行不良により目の周りの筋肉が衰え、たるみやふくらみを引き起こしてしまいます。
目の周りの皮膚はほかの部分と比べて薄く、刺激を受けやすいという特徴があります。
アイメイク用のメイク用品には、ウォータープルーフ等の落ちにくいタイプが多いため、きちんとオフしないと化粧品が残ってしまうことがあります。
また、アイメイクが濃い場合、クレンジングにも力が入ってしまい、目の周りの皮膚に必要以上の刺激を与えかねません。
落としきれないメイク残りも、目元のたるみの原因のひとつです。
目の下のたるみやクマの改善が期待できる経結膜脱脂法ですが「目元の手術だから怖い」と不安に感じる方も少なくないと思います。
そこで、目の下の脱脂手術で起こり得る4つのリスクや危険性について、詳しく解説させて頂きます。
目の下の脱脂のダウンタイムでは、泣いた後のように目の下が腫れる場合があります。
腫れは術後数日をピークに1週間程度で徐々に治まっていき、長くても2週間ほどで治まることがほとんどです。
1~2週間経過しても腫れが治まらないときや、強い腫れが気になるときは医師にご相談ください。
目の下の脱脂を行ったすべての方ではありませんが、まれにダウンタイムに内出血が起きる場合があります。
外から見て明らかにわかるほどの内出血が出るケースは、全体の1割程度です。
ほとんどの場合はメイクで隠せる程度の内出血ですので、心配しすぎる必要はありません。
もし内出血が起きてしまい、目立つ場合でもおよそ2週間程度で治まります。
ダウンタイムの数日間は、血が混じった涙が出る場合があります。
切開した部分が自然治癒するまでは、傷口からの出血が涙に混ざることがあり、時には鼻の方へ流れて鼻血として出ることもあります。
術後3日ほどで治まりますので、目元をこすらずティッシュなどで軽くふき取るようにして清潔にして過ごしてください。
目の下の脱脂の施術後には、目の痛みや鈍痛、ゴロゴロした違和感を感じることがあります。
痛みが気になる方には、痛み止めを処方致しますので、案内に従って服用してください。
痛みはおよそ1週間ほどで治まりますが、痛みが長引く場合や強い痛みがある場合は医師にご相談ください。
目の下の脱脂では、残念ながら失敗事例も報告されているのが現状です。
目の下の脱脂で施術を受けた方が「失敗した」と感じるケースは主に3つあります。
ここでは、よくある失敗例の3つのケースを解説していきます。
目の下の脱脂をしたけど、脂肪をとりすぎて今度は凹んでしまったという失敗例です。
目の下のたるみになっている脂肪部分を取りすぎることで、目の下の皮膚がよりたるんでしまい、かえってたるみやクマが目立ってしまったりすることがあります。
また、脂肪の取り方にムラがあれば目元が凸凹になってしまい不自然な仕上がりになってしまうこともあります。
クマを解消しようと目の下の脱脂を行ったのにもかかわらず、クマが改善しなかったという失敗例も見受けられます。
クマの原因には血行不良、色素沈着、眼窩脂肪など様々な物があります。
クマの原因が血行不良の場合、脱脂では改善が望めません。
突出した脂肪を除去することで、皮膚のハリや弾力が失われ、細かいちりめんじわが増えることがあります。
これは40代後半以降の方に多く見られる失敗例です。
目の下の脱脂では上記のような失敗例がありました。
ではその失敗はどのようにして防げばいいのか、目の下の脱脂後に後悔しないための3つの対処法を解説していきます。
目の下の脱脂を行う際、需要なのは術中に体を起こしながら丁寧にチェックすることです。
経結膜脱脂法は、仰向けで行います。
仰向けの状態では、目の下の脂肪は動く脂肪なので、後ろに下がった状態にあります。
体を起こすと脂肪が手前に出てくるため、術中に体を起こした状態でチェックすることで、脂肪の取りすぎを防ぐ事ができます。
クマの種類や状態によっては脱脂が適していないこともあるため、事前にご自身のクマの種類を見極めることが大切です。
カウンセリング時に担当の先生にご相談するなどして、ご自身のクマにはどんな施術が一番効果があるのかを知っておきましょう。
目の下にできるクマは以下の3種類あります。
クマの種類 | 青クマ | 黒クマ | 茶クマ |
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特徴
|
・青みがかったクマ ・目の下を引っ張ると色が薄くなる |
・目元のたるみによってできる黒い影
・上を向くと色が薄くなる |
・茶色がかったクマ ・目の下を引っ張っても色に変化がない |
原因 | ・血行不良 ・寝不足 |
・加齢による皮下脂肪の減少 ・脂肪の移動 |
・摩擦 ・メラニン色素の沈着 ・メイクの汚れ残り |
脱脂を行うことで、皮膚を引っ張っていたふくらみがなくなりしわが増える失敗は既述の通り、40代後半以降の方に多く見られる失敗例です。
もし加齢による皮膚の衰えが見られる場合は、脱脂と同時に皮膚の切除を行うことが術後のしわやたるみに効果的です。
目の下の脱脂は、施術当日からダウンタイムの1~2週間にかけ、多少の腫れが出ます。
ダウンタイムの腫れを少しでも早くひかせるためには、以下の6つの過ごし方がおすすめです。
ダウンタイム中は、施術箇所周辺を保冷剤などで冷やすようにしてください。
1日に数回、1回あたり数分程度冷やすのが効果的です。
特に施術当日から翌日の腫れのピークを迎える時期にしっかり冷やすことで、腫れを最小限に抑えることができます。
保冷剤はタオルなどにくるんで使用してください。
直接肌に保冷剤を当てると凍傷になってしまうおそれがあります。
目の下のたるみ取りは皮膚表面に傷をつけないため、当日からのメイクが可能です。
しかし、化粧品が目に入ったり、クレンジング時に目の周りをこすったりすると、腫れや痛みが長引くリスクがあります。
施術後1週間程度はできるだけ目元へのメイクを避けるようにしてください。
どうしても目元のメイクをしたい場合には、目元に刺激を与えないように気を付けてください。
就寝時には高めの枕を使うなど、頭が心臓よりも上になるように調整してください。
頭が心臓より下にさがると、頭に血液が集中し、腫れや内出血が悪化してしまう危険性があります。
また、就寝時以外でもなるべく横になる姿勢は避け、仮眠や休憩を取る際にも頭が心臓より下がらないように気を付けてください。
長時間の入浴には、血行を促進して腫れや内出血を悪化させるリスクがあります。
脱脂の翌日から入浴が可能ですが、できるだけ短時間で済ませるようにして、湯舟に長くつかり過ぎないように気を付けましょう。
シャワーは施術当日から可能ですが、腫れや内出血がある時は炎症が起こっている状態ですので、目元を避けて洗顔・洗髪をするようにしてください。
シャワーの温水が患部にあたると炎症が悪化してしまう恐れがあるため、シャワーの際はとくに気を付けましょう。
飲酒や激しい運動も入浴と同じように、血行が促進されて腫れや内出血が悪化するリスクが高まります。
激しい運動に限らず、ヨガやストレッチなどじっくりと行う運動でも、血行を良くする効果が高い運動は避けるようにしましょう。
腫れや内出血のピークを過ぎて症状が治まってくる術後2週間ごろから、様子を見ながら徐々に軽い運動から再開すると良いでしょう。
Q.ダウンタイムはどのぐらいですか?
A.施術後には、腫れや内出血が起こる場合があります。(個人差があります)
通常、施術から数日後にピークを迎え、その後1~2週間ほどで治まります。
腫れや内出血が長引く場合は、医師にご相談ください。
Q.通院の必要はありますか?
A.ありません。
メディカルアルファクリニックの目の下のたるみ取りでは、脂肪を除去した後の縫合を行いません。
抜糸もいらないので通院の必要はありません。
Q.傷跡は残りますか?
A.お肌の表面に傷跡は残りません。
目の下のたるみ取りの施術は、下まぶたの裏側を小さく切開して行います。
出血や腫れの少ない施術法ですので、他の施術と比べてダウンタイムも少ない施術となって
います。
Q.施術の痛みはありますか?
A.施術の際には局所麻酔を行うため、痛みはほとんどありません。
痛みが気になる方にはオプションによる麻酔もご用意しておりますので、カウンセリング時にご相談ください。
Q.何歳くらいで治療を受けるのが良いですか?
A.目の下のたるみの原因となる脂肪は、生まれつき多い場合もあります。
筋肉が衰えてしまう前に脂肪を除去することで、将来的なたるみの予防にもつながります。
年齢に関係なく、早めの治療をおすすめしております。
「経結膜脱脂法」はクマに悩む方にとても人気のある施術ですが、本記事で紹介したような失敗を防ぐためにも、事前の対処をしっかりすることが重要です。
メディカルアルファクリニックでは、患者様のお悩みに寄り添った丁寧なカウンセリングをし、ご希望に合った施術プランをご案内します。
目の下のクマでお悩みの方は、ぜひ一度カウンセリングへ足を運んでみてください。
一般社団法人予防医療研究会 理事長
聖マリアンナ医科大学卒業
精神保健指定医、精神科専門医・指導医、日本医師会認定産業医
「Bell Clinic 松濤」 特別顧問
医療提携エステ「銀座メディック」顧問
著書に「あなたの周りの身近な狂気」(セブン&アイ出版)「間取りの恋愛心理学」(三五館)など。