ダーマペンはやめた方がいい!?逆効果や失敗に繋がるケースを解説

2023.4.10
美容コラム

ダーマペンは、極細の針を使って肌治療を行うことで、毛穴の開きやニキビ跡をケアする人気の美容医療です。
美容皮膚科の施術の中でもダーマペンの認知度は高く、やってみたいと考えている方も多いでしょう。
ところが、「ダーマペンはやめた方がいい」といったネガティブな意見もあり、治療をためらっている方も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、ダーマペンの特徴や効果をはじめ、デメリットや失敗例などもわかりやすく解説していきます。
記事後半では安全にダーマペンの施術を受けるポイントや、ダーマペンで後悔しないために気を付けたいことについてもお伝えしています。
ダーマペンの施術を検討しているけれど不安を感じているという方は、ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただけると幸いです。

ダーマペンとは

出典 https://www.dermapenworld.com/

ダーマペンは、極細の針を使って皮膚の表面に無数の穴を開け、肌が自然治癒する力を活性化させて肌トラブルの改善へ導く治療法です。

傷を修復する過程では、肌のハリや弾力を引き出す効果が期待できるコラーゲンやエラスチンが増幅され、新陳代謝が促進されます。
これにより肌のターンオーバーが正常化され、ニキビ跡やクレーターの改善が望めるほか、毛穴の開きやシミ、くすみなどの肌トラブルを改善に導きます。

施術ではさらに美容液と組み合わせることで、針で開けた穴から肌の奥まで美容成分が浸透し、より高い美容効果が期待できます。
ダーマペンは、繰り返し治療を行うことでより効果が実感しやすくなります。

ダーマペンは高い効果が期待できる反面、肌を傷つける治療のため痛みやダウンタイムなどの負担がかかることがあります。
場合によっては肌トラブルが悪化してしまう可能性もあるため、治療を始める前にダーマペンについてよく理解しておくことが大切です。

ダーマペンで改善が期待できる症状

ダーマペンの治療では、次のような症状の改善・ケアが期待できます。

  • ニキビ跡・クレーターの改善
  • 小じわ・たるみのケア
  • 毛穴の開き・黒ずみ改善
  • ツヤやハリのある肌に近づける
  • シミ・くすみの改善

ダーマペンの効果について、それぞれ詳しく解説していきます。

ニキビ跡やクレーターの改善

ダーマペンの効果としてまず挙げられるのが、ニキビ跡やクレーターの改善が期待できることです。

ニキビ跡やクレーターは皮膚の真皮層まで及んでいるため、セルフケアでは改善することがなかなか難しいものです。

ダーマペンによる治療では、真皮付近まで針が届いてコラーゲンの生成を促し、ターンオーバーを活性化させることで自然治癒力を高めて肌の再生をサポートします。
ただし、ニキビの種類によってはダーマペンの治療が向かないものもあるので、治療を始める前に医師とよく相談することが必要です。

小じわ・たるみのケア

ダーマペンは、小じわやたるみのケアにも期待ができる治療法です。
小じわやたるみは、主に肌の乾燥や加齢によるコラーゲンやエラスチンなどの美容成分が減少することによって引き起こされます。

ダーマペンの刺激により繊維芽細胞が活性化され、コラーゲンやエラスチンが増生されることで肌の弾力やハリが生まれやすくなり、小じわやたるみが目立ちにくくなります。
ダーマペンは細かい部位へもアプローチできるので、目尻の小じわなど狭い範囲の治療にも適しています。

毛穴の開き・黒ずみ改善

ダーマペンは、毛穴の開きや黒ずみの改善にもつながる治療法です。
毛穴の開きの主な原因は過剰な皮脂の分泌によるもので、毛穴が詰まり、黒ずみの原因にもなってしまいます。

ダーマペンによって肌のターンオーバーが促進されると、毛穴が引き締まって皮脂の過剰分泌が解消され、毛穴に詰まった皮脂をスムーズに排出する効果が期待できます。
皮脂が溜まりにくくなることで、毛穴の広がりを防ぐ効果も望めます。

ツヤやハリのある肌に近づける

ダーマペンは、ツヤやハリのある肌に近づきたい方にもおすすめの治療法です。
ダーマペンにより肌のターンオーバーが促進されることでコラーゲンの生成が促され、肌の奥深くからハリや弾力をもたらして、ツヤのある理想的な肌をめざすことができます。

シミ・くすみの改善

ダーマペンは、シミやくすみの改善にも効果的な治療法です。

シミやくすみは、メラニンの過剰な蓄積や肌の老化によって引き起こされます。ダーマペンでコラーゲンの生成やメラニンの排出を促すことにより、シミやくすみの改善が期待できます。

ダーマペンの逆効果・失敗例

ここではダーマペンの治療で後悔してしまう方が多い逆効果や失敗例をご紹介します。

ニキビが悪化した

ダーマペンの治療でニキビが悪化してしまうケースがあります。
本来ダーマペンはニキビ跡の改善のために利用するものですが、赤みや腫れのあるニキビがある状態で施術を受けると、ニキビが潰れて周辺にニキビの原因菌であるアクネ菌が広がり、ニキビが増えてしまう可能性があります。

ニキビがある状態でのダーマペン治療にはリスクがあるため、施術前のカウンセリング等で医師にしっかりと確認してもらい、適切な治療が受けられるようにしましょう。

シミや肝斑が悪化した

ダーマペンの針を肌の深い部分まで刺し過ぎると、色素沈着を起こしてしまう可能性があります。
中でも肝斑はダーマペンを当てるだけで濃くなってしまうことがあるので要注意です。
ダーマペンの治療では基本的に肝斑を避けて針を刺していきますが、薄い肝斑や隠れた肝斑に刺さってしまうと肝斑が増えたり悪化したりするリスクがあります。

また、施術後のダウンタイム中に紫外線を浴びてしまうと、メラニンが多く生産されて色素沈着のリスクが高まるので注意が必要です。

傷跡やクレーターができた

ダーマペンは皮膚に微細な穴を開けることで治療を行いますが、針の使用が適切でない場合や、施術が深すぎる場合には、傷跡やクレーターが残ることがあります。施術後の皮膚のケアが不十分だと、傷跡やクレーターが残り続ける可能性があります。傷跡やクレーターができないようにするには、症状や肌質に合わせた施術や、針の深さを適切に設定できる医師を選ぶことが重要です。

麻酔をしているのに痛みを感じた

ダーマペンは極細の針で肌に穴を開けるため、痛みを伴いやすい治療法です。

多くのクリニックでは施術の際に麻酔クリームを使用して痛みを軽減していますが、個人差により麻酔をしていてもチクチクとした痛みを感じる場合があります。

また、ダーマペンの針を刺す深度によって痛みの程度に差があるため、痛みが苦手な方は医師に相談して深度を調節してもらうとよいでしょう。

腫れや赤みが長引いた

ダーマペンの施術後の過ごし方でダウンタイムが長引いてしまうケースがあります。
ダウンタイムの長さには個人差もありますが、紫外線や摩擦などによる肌への刺激や、入浴、飲酒、運動など血行がよくなる行為を行うことで腫れや赤みが悪化し、ダウンタイムが長引く可能性があります。
腫れや赤みを長引かせないためにも、ダウンタイムの注意事項は必ず守りましょう。

1回の施術で効果を実感できなかった

ダーマペンによる治療は、美容整形手術とは違って1回の施術だけでは効果を実感しにくい場合があります。

ダーマペンは皮膚の自然治癒力を利用した治療法のため、3〜4週間に1回の治療を繰り返しながら肌を再生させ、肌質の改善を目指していきます。

効果が実感できるようになるまで複数回通う必要があるため、1度で効果を実感したい方は失敗したと感じてしまうでしょう。

手軽なセルフダーマペンで肌トラブルが悪化した

通販サイトなどで販売されているセルフダーマペンの使用は、肌トラブルを悪化させてしまうリスクがあります。

ダーマペンの施術には専門的な知識や技術が必要であり、知識のない方が自己判断で行ってしまうと余計な肌トラブルを招いてしまう可能性があります。

「クリニックに行かなくていいから」「安くできるから」といった安易な気持ちでのセルフダーマペンの使用は、肌トラブルで後悔するリスクが高く決しておすすめできるものではありません。

費用が予想以上にかかった

ダーマペンの治療は効果が実感できるようになるまでに複数回通う必要があり、想定していた予算より多く費用がかかってしまう場合もあります。

クリニックによる費用の違いもありますが、同じクリニックでも施術範囲や施術回数、使用する薬剤によって費用が変わってきます。

予算オーバーで後悔しないためにも、事前に施術プランをしっかり話し合い、全体的な費用も含めて納得したうえで治療を開始するようにしましょう。

ダーマペンのダウンタイムについて

ダーマペンは肌に負担がかかりにくい治療ではありますが、ダウンタイムの症状や過ごし方には注意が必要です。ダウンタイムについて詳しく解説をするので、ぜひ参考にしてください。

ダウンタイムの症状と期間

ダーマペンの施術後には、約1週間程度のダウンタイムがあります。

施術後2〜3日は痛みや腫れ、内出血が起こる可能性があるため、なるべくゆっくりと過ごすことが理想とされます。

施術内容によっては腫れが長引く場合もあり、ダウンタイムも1週間以上かかることがあります。

ダウンタイムを落ち着いて過ごすために、事前に仕事や外出の予定などスケジュールの調整ができるようにしておくと安心です。

ダウンタイムの注意点と過ごし方

ダーマペンのダウンタイムで、主に注意が必要になるのは以下のものです。

  • 日焼け
  • 洗顔・メイク
  • 入浴
  • 飲酒・喫煙
  • 激しい運動

施術後は肌が敏感になっているため、肌への刺激は避けなければいけません。
施術当日の洗顔やメイクはNGです。
化粧品の成分が肌を刺激して肌トラブルを引き起こす可能性があるため、基礎化粧品の使用も翌日からにしましょう。

飲酒、激しい運動など血行促進効果のある行動は肌の赤みを悪化させる恐れがあるため、ダウンタイム中は控えるようにします。
施術当日のシャワー程度は問題ありませんが、翌日以降のダウンタイム中の入浴は短時間で済ませるようにしましょう。

また、特に注意が必要なのは“日焼け”です。
施術後の肌はバリア機能が低下しているため、日焼けによるダメージを受けると色素沈着の恐れがあります。
紫外線には十分に注意し、施術後1ヶ月ほどは日焼けしないように過ごす必要があります。

ダーマペンで後悔しないクリニックの選び方

ダーマペンで後悔しないためのクリニック選びには、以下6つのポイントがあります。

  • 予算内に治療費が収まるか
  • 症例数は豊富か
  • 通いやすい場所にあるか
  • 痛みに配慮した施術を行っているか
  • 併用できるオプションが充実しているか
  • カウンセリングやアフターケアは丁寧か

1つずつ詳しく解説するので、ぜひクリニック選びの参考にしてください。

予算内に治療費が収まるか

クリニックによってダーマペンの治療費は異なります。
初診時のカウンセリングや治療後のアフターケアを含む全体のコストを事前に確認し、予算内で収まるクリニックを選びましょう。
料金体系が明確で、追加料金が発生しないクリニックを選ぶことをおすすめします。

症例数は豊富か

ダーマペンは、皮膚に針を刺して行う治療のため、施術を行う医師の知識や経験による技術力が重要になります。クリニック選びの際にはホームページなどをよく確認し、症例数が多く経験豊富な医師が在籍しているクリニックを選ぶことをおすすめします。

通いやすい場所にあるか

治療は複数回にわたることが多いため、通院しやすい立地にあるクリニックを選ぶことが大切です。自宅や仕事場、最寄駅などから徒歩で行ける距離にあるクリニックを選ぶと良いでしょう。

痛みに配慮した施術を行っているか

ダーマペンは肌に針を刺す治療法のため、痛みを伴うことがあります。

特に、皮膚と骨が近い場所は痛みを感じやすい傾向があります。

ダーマペンの施術で感じる痛みは針を刺す深さでも変わるため、痛みが不安な方は事前に相談して調整できるクリニックを選ぶとよいでしょう。

麻酔クリームを使用して痛みを軽減する方法もあります。

また、最新のダーマペン4では従来のダーマペンと比べて痛みや術後の腫れが軽減されているので、痛みが気になる方はダーマペン4を導入しているクリニックがおすすめです。

併用できるオプションが充実しているか

ダーマペンと組み合わせて使用できるトリートメントやオプションが豊富なクリニックを選ぶと、より肌の悩みに合った治療が可能です。
例えば、ヒアルロン酸やビタミンの導入を合わせて行うと、よりニキビ跡の改善やハリの改善などが期待できます。
より効果的に肌の悩みを改善したい方は、ダーマペン4と併用できるオプションを確認するようにしましょう。

カウンセリングやアフターケアは丁寧か

カウンセリングを重視し、患者のニーズに応じた丁寧な説明とアフターケアを提供するクリニックを選びましょう。治療後のアフターケアが充実していると、肌トラブルのリスクを減らし、改善効果を最大限に引き出すことができます​。

ダーマペンをやめたほうがいい人は?

ダーマペンをやめたほうがいい人は、以下の特徴に当てはまる人です。

  • 妊娠中・授乳中の人
  • 広範囲に傷やニキビ、肝斑がある人
  • 即効性のある治療をしたい人
  • 金属アレルギーや麻酔アレルギーがある人

1つずつ詳しく解説するので、ダーマペンを受けるべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

妊娠中・授乳中の人

妊娠中や授乳中はホルモンバランスの変化により、肌が敏感になっているため、ダーマペン治療は避けた方が良いでしょう。
妊娠中の場合、ダーマペンが胎児に直接影響を与えることはありません。
しかし、痛みなどのストレスが悪影響を与える可能性があるので、やめておくことをおすすめします。

広範囲に傷やニキビ、肝斑がある人

広範囲にニキビや重度の肝斑がある場合、ダーマペン治療が悪化させる可能性があります。
特に肝斑は治療による刺激で色素沈着を増やすことがあるため注意が必要です。

即効性のある治療をしたい人

ダーマペンは複数回の治療が必要であり、一度の施術で目に見える効果を期待するのは難しいです。即効性のある治療を受けたい方は、別の施術を検討すると良いでしょう。

金属アレルギーや麻酔アレルギーがある人

ダーマペンの針は医療用ステンレスを使用していますが、金属アレルギーのある人はリスクが伴う可能性があります。
また、治療前の麻酔クリームにアレルギー反応を示す人もいますので、これらのアレルギーがある場合は医師と相談が必要です。

まとめ

本記事では、ダーマペンの特徴や効果に加え、デメリットや失敗例から「ダーマペンはやめた方がいい」と言われる理由についてお伝えしてきました。

本来、ダーマペンはニキビ跡やクレーター、シミ・しわなどの肌の悩みを改善に導き、高い美肌効果が期待できる美容医療です。
ダーマペンの恩恵をしっかり受けられるように、デメリットやリスクを理解した上で、ダウンタイムの注意事項を守るなど、自身でのアフターケアを正しく行うようにしましょう。

メディカルアルファクリニックでは、安心してダーマペンの治療を受けていただけるように、事前のカウンセリングでじっくりと話し合いながら一人ひとりに最適な治療プランを提供します。
当クリニックのダーマペンの施術では、従来のダーマペンに比べて治療効果が高く治療時間も短いダーマペン4を使用しています。
麻酔クリームの塗布や成長因子パックもオプション料金なしで提供し、痛みを抑えながらいち早く美肌へと導くサポートを行っています。
ダーマペンの治療に迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修

小西 恒 医師
小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医

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