額ボトックスは、単位数が多すぎたり注射の位置が眉に近すぎたりすると、まぶたが重くなり目が小さくなったように感じることがあります。
この記事は、額の横じわへの施術を検討している方に向けて、目が小さく見える原因、単位数の決まり方、避けるための確認点の3つをまとめました。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。施術の効果や経過、副作用の出方には個人差があります。掲載の施術は自由診療(保険適用外)です。詳しくは医師の診察でご確認ください。
この記事の要点
承認状況と単位の数字は、2026年8月改訂のボトックスビスタの添付文書(PMDA掲載)で確かめ、未承認薬の扱いは厚生労働省の資料に沿って書いています。
額ボトックスは、眉を持ち上げる前頭筋にボツリヌストキシンを注射し、額の横じわが寄りにくくなることを目指す自由診療の施術です。

この記事では、ボツリヌストキシン注射を世間で広く通じる呼び名にならって「ボトックス」と呼び、製剤を区別するときは製剤名で書きます。
前頭筋は、眉の上から髪の生え際まで額全体を縦に覆う、薄く幅の広い筋肉です。
驚いたときや遠くを見るときに眉が上がるのは、前頭筋が縮んで額の皮膚を上へ引き寄せるためです。
この動きを長い年月くり返すと、額の皮膚に横向きの折りじわが刻まれやすくなります。
注射に使う薬は、神経の末端から筋肉へ伝わる「縮め」の信号をその場所だけ数か月ほど鈍らせる性質を持っています。
額の筋肉が縮みにくくなれば、眉を上げても横じわが寄りにくくなると期待されますが、どこまで浅くなるかは人によって差があります。
前頭筋は、顔の中で眉を上へ引き上げる役目をほぼ1つで受け持っている筋肉です。
横じわを和らげたい気持ちと、眉の高さを保ちたい気持ちは、同じ1つの筋肉の上で引っ張り合う関係にあります。
ここが額ならではの難しさです。
無表情のときにも刻まれたまま残る横じわは、筋肉の動きを弱めても浅くなりにくいことがあります。
額ボトックスの後に目が小さく見える主な原因は、眉の位置が下がること、まぶたの皮膚がかぶさること、額で目を開ける動きが弱まることの3つです。

前頭筋の下側、眉に近い部分まで薬剤が効くと、眉を持ち上げる力が弱まり、眉の位置そのものが下がることがあります。
眉と目の間が狭まると、表情が重たく、眠そうな印象に映ることがあります。
眉が下がると、上まぶたの皮膚が目の上に押し出されるようにかぶさり、二重の幅が狭く見えることがあります。
もともと上まぶたの皮膚にゆるみがある方ほど、このかぶさりを感じやすいとされています。
目を大きく開けるとき、額の筋肉も眉を引き上げて視界を広げる手助けをしています。
額ボトックスでこの手助けが減ると、まぶたが開ききらず、目が小さくなったように感じる場合があります。
原因は1つとは限りません。
3つの原因は重なって起こることも多く、どれが中心かによって次回の単位数や注射位置の見直し方が変わります。
薬剤がまぶたを開ける筋肉そのものに及んだ場合の眼瞼下垂は、眉の下がりとは別の副作用として扱われます。
額ボトックスの単位数に国内の公的な目安はなく、額を対象に承認されたボツリヌストキシン製剤も日本にはないため、医師が筋肉を見て量を決めます。

国内で美容目的の表情じわなどに承認されているA型ボツリヌス毒素製剤は、ボトックスビスタです。
2026年8月改訂の添付文書を見ると、対象は65歳未満の成人の眉間・目尻の表情じわと、咬筋の張り(咬筋膨隆)です。
| 部位 | 国内での承認(ボトックスビスタ) |
|---|---|
| 眉間の表情じわ | 承認あり |
| 目尻の表情じわ | 承認あり |
| 咬筋の張り | 承認あり |
| 額の横じわ | 承認なし(国内に公的な単位の目安はない) |
額への注射は、国内では承認の範囲外の使い方として、医師の判断と説明のもとで行われる自由診療です。
米国では額の横じわにも承認を受けた製剤があり、添付文書では合計20単位を5か所に分け、眉間と同時に治療するよう記載されています。
この数字は特定の製剤の単位にもとづくもので、別の製剤や日本人の額にそのまま当てはまるわけではありません。
料金表に並ぶ「単位」はミリグラムのような重さではなく、薬剤が筋肉をゆるめる力の大きさを示す目盛りです。
額に打つ量は、診察で次の4点を見比べて決めていきます。
同じ製剤で比べれば、打つ単位を増やすほど額はより動きにくくなり、薬が広がる範囲も眉の近くまで及びやすくなります。
量を増やすほど横じわは出にくくなる一方で、眉の下がりやまぶたの重さを感じる可能性も高まるため、単位数は多ければよいとは限りません。
ボトックスビスタの添付文書は、単位の強さはその製剤だけのもので、ほかのボツリヌス毒素製剤の単位と置き換えられないと注意しています。
料金表で「額◯単位」と比べるときは、製剤名もそろえて見ないと、強さの比べ違いが起こります。
額ボトックスで目が小さく見えやすいのは、まぶたを開ける力が弱く、普段から額の筋肉で眉を持ち上げて目を開けている方だと考えられています。
本人が気づかないまま進んでいる軽いまぶたの下がりを、「隠れ眼瞼下垂」と呼ぶことがあります。
次のような様子に心当たりがある方は、額の力で目の開きを補っている可能性があります。
セルフチェックの目安として、眉の上を指で軽く押さえて目を開けてみる方法があります。
眉を押さえると目が開きにくく感じる場合は、額の筋肉で目の開きを助けていることが考えられます。
押さえた瞬間にまぶたが重く感じたら、それが1つのサインです。
ただし、眼瞼下垂かどうかの判断は自己チェックではできないため、診察で医師に確かめてもらってください。
上まぶたの皮膚のたるみが多い方も、眉が少し下がるだけで皮膚がかぶさりやすく、目の印象が変わりやすいとされています。
こうした方でも額ボトックスを受けられないわけではなく、量や位置を控えめにする、受けないことを選ぶ、といった相談になります。
額ボトックスで目の重さを避けるには、眉のすぐ上への注射を控え、少なめの単位から始めて2週間後の経過で調整する進め方が一般的です。
眉に近い額の下側は、眉を支える力にかかわる部分のため、注射を控えるか、ごく少量にとどめる方法がとられることがあります。
額の上側を中心に注射すると横じわの一部は残りやすくなりますが、眉の高さは保たれやすくなります。
しわを全部なくすことより、眉の高さとのつり合いを優先するという考え方です。
量より位置が大事です。
額の真ん中ばかりに薬剤が集まり、こめかみ寄りの筋肉が働き続けると、眉山から外側だけが持ち上がった形になる場合があります。
映画の登場人物になぞらえてスポックブローと呼ばれる形で、外側の筋肉にごく少量を加えて眉の形をそろえることもあります。
ボトックスビスタの添付文書は、妊婦・授乳婦や、重症筋無力症のように全身の神経筋接合部に障害がある患者を禁忌としています。
初めての方は控えめな量で始め、2週間後に横じわと眉の高さを見て、足りなければ追加を相談するのが安全側の進め方です。
額ボトックスの効果は一般に数日で現れて2週間ほどで落ち着き、数か月で薄れていくとされ、目の重さも時間とともに和らぐことが多いと考えられています。
| 注射からの日数 | 額と眉の様子の目安(個人差があります) |
|---|---|
| 数日後 | 眉を上げにくくなり、横じわが寄りにくくなってくる |
| 2週間ほど | 眉の高さと横じわの変化がはっきりし、追加を相談する目安 |
| 3〜4か月ほど | 額の動きが戻りはじめ、横じわも少しずつ出てくる |
ボトックスビスタの添付文書でも、効き目は対症療法として3〜4か月ほどでなくなり、続けるなら投与のくり返しが要るとされています。
注射した薬剤を体から抜き出したり、効き目を打ち消したりする手段はありません。
慌てて重ねないことです。
目の重さに気づいたら、別の注射や施術を自分の判断で追加せず、注射を受けた院に連絡して額と眉の状態を診てもらってください。
眉山だけが上がった形や左右の高さの差は、2週間ほどたった時点の診察で、ごく少量を加えて整えることがあります。
一方で、眉全体が下がった状態を追加の注射で持ち上げることは難しく、薬剤の作用が弱まるのを待つことになります。
視界が二重になる、目をしっかり閉じられないといった変化が出たときは、時間をおかずに医師へ相談してください。
2回目からは、初回に打った量と場所、目の重さを感じた日を記録しておくと、医師が量と位置を調整しやすくなります。
針のあとの赤みや青あざがいつ引くかは、ボトックスのダウンタイムの解説記事で、額以外の部位の目安と並べて読めます。
額の横じわや目元の重さには、額ボトックスのほかにヒアルロン酸注入や眼瞼下垂の診察、スキンケアといった選択肢があり、原因に合わせて選びます。
4つの方法を、向く人・続け方・費用・リスクの同じ物差しで並べると、次の表のようになります。
| 方法 | こんな悩みの方に | 続け方の目安 | 保険・自費の別 | 注意したいリスク |
|---|---|---|---|---|
| 額ボトックス | 眉を上げたときに出る横じわが気になる方 | 1回注射し、3〜4か月ごとに状態を見て検討 | 自由診療 | 内出血・腫れ・眉の下がり・まぶたの重さ |
| ヒアルロン酸注入 | 表情を動かさなくても残る横じわや、額のくぼみが気になる方 | 製剤と量で異なり、診察で説明 | 自由診療 | 内出血・腫れ・凹凸・まれに血管の詰まり |
| 眼瞼下垂の診察 | まぶたが下がって視界が狭い、額の力で目を開けている方 | 眼科や形成外科で原因を調べてから決める | 症状によって保険診療の対象になる場合がある | 治療法によって異なり、受診先で説明を受ける |
| 日焼け止めと保湿 | 細かい乾燥じわが中心で、注射はまだ考えていない方 | 朝晩の習慣として長く続ける | 市販品の購入費 | 合わない製品での赤み・かゆみ |
ヒアルロン酸注入は、筋肉の動きではなく皮膚の溝やくぼみが気になる方が相談することの多い、注射で溝を内側から支える施術です。
くぼみを埋める注入の考え方や注意点は、ヒアルロン酸注射のメニューページにまとまっています。
眼瞼下垂の診察は、まぶたを開ける力そのものが弱い方に向く選択肢です。
額ボトックスは前頭筋に働く施術で、まぶたを持ち上げる筋肉の弱りを補うものではありません。
視界の狭さや見えにくさがある場合は、眼科や形成外科で原因を調べてもらうのが先です。
日焼け止めと保湿は、額の乾燥による細かいしわが中心で、まだ注射に踏み切らない方が自宅で始められる方法です。
注射をしないと決めるのも立派な判断で、しわの気になり方が変わった時点で改めて医師に聞いてみれば十分です。
心斎橋のメディカルアルファクリニックでは、額のボツリヌストキシン注射を自由診療で行い、診察で額の動きを見てから量と位置を決めています。
当院で使用している額のボツリヌストキシン注射の製剤は、韓国製のリズトックスで、国内承認のボトックスビスタではありません。
この記事で紹介した持続期間や禁忌はボトックスビスタの添付文書の記載で、リズトックスの効き方や持続には製剤の違いと個人差があります。
米国の添付文書にある20単位などの数字も、リズトックスの単位には置き換えられません。
当院の額(リズトックス)の料金は4,800円(税込)で、料金表で別途とされている医師の手技料8,800円(税込)を合わせると13,600円(税込)です。
料金表には、リズトックスの単価として1単位300円(税込)の記載もあります。
額に実際に打つ単位数は診察で決めるため、量を足す場合や眉間など他の部位を加える場合の金額は、施術の前にお伝えします。
料金の掲載元はボトックス注射のメニューページと料金ページで、部位ごとの金額を一覧にしています。
額への注射では、金額にかかわらず内出血や腫れ、頭痛のほか、眉の下がりやまぶたの重さが出ることがあります。
リズトックスは国内未承認の医薬品で、入手経路や国内の承認状況は、この記事の「リズトックスについて(未承認医薬品)」の欄に載せています。
医師はまず、眉を上げる・目を見開く・力を抜くの3つの表情で額を観察し、注射が合う額かどうかを一緒に考えます。
打つと決めたら額に印をつけて数か所に少量ずつ注射し、その日は打った場所をこすったりマッサージしたりしないようお伝えしています。
メディカルアルファクリニックの所在地は大阪市中央区南船場4-5-8 ラスターオン心斎橋6Fで、診療時間は10:00〜19:00、電話番号は050-1724-3463です。
自由診療に関するご案内
額のボツリヌストキシン注射(リズトックス)は自由診療(保険適用外)です。
通常必要とされる施術内容・回数・期間:額の前頭筋の数か所へ1回注射します。
効き方と持続には製剤の違いと個人差があり、続ける場合は前回から3か月以上あけて、次の回を医師と相談します。
標準的な費用は、額(リズトックス)4,800円(税込)と、医師の手技料8,800円(税込)を合わせた13,600円(税込)です。
主なリスク・副作用は、内出血、腫れ、痛み、頭痛、眉の下がり、まぶたの重さ(眼瞼下垂)、眉尻の吊り上がり、左右差、複視、アレルギー反応です。
お問い合わせ:お電話 050-1724-3463
リズトックスについて(未承認医薬品)
未承認医薬品であること:リズトックスは、日本の医薬品医療機器等法にもとづく承認を受けていない医薬品です。
入手経路:医師の責任のもと、必要な手続きを経て個人輸入したものを使用しています。
国内の承認医薬品等の有無:国内で承認されているA型ボツリヌス毒素製剤にはボトックスビスタがありますが、対象は眉間・目尻の表情じわと咬筋膨隆で、額を対象とした承認製剤はありません。
諸外国での安全性等の情報:リズトックスは韓国で眉間のしわを対象に承認を受けている製剤で、額を対象とした承認は当院が確認できた範囲ではありません。
ボツリヌストキシン製剤では一般に、注射部位の内出血や頭痛、眼瞼下垂、薬剤の広がりによる脱力などの副作用が報告されています。
医薬品副作用被害救済制度:未承認医薬品のため、万一重い副作用が起きた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
額ボトックスを考えている方から寄せられやすい、目の小ささ・単位数・戻る時期・眉間との組み合わせ・料金の5つの疑問に答えます。
額ボトックスで目が小さく見えるかどうかは、単位数だけでなく、注射の位置と眉の高さ、まぶたの状態の組み合わせで決まってきます。
メディカルアルファクリニック(大阪市中央区南船場4-5-8 ラスターオン心斎橋6F)は、額に打つかどうか迷っている段階のご相談もお受けしています。
額以外の施術メニューを見たい方は、当院のトップページから診療科目ごとにたどれます。
ご相談・ご予約はメディカルアルファクリニック(心斎橋)のLINEまたはWeb予約から
額ボトックスの承認範囲や単位の考え方、未承認医薬品の扱いについて、本文で根拠にした公的機関の資料は次の4つです。