エラに注射する小顔ボトックスとは?施術内容・考えられるリスクや注意点を解説

2025.10.13
美容コラム

小顔ボトックス注射とは?基本知識を解説

顔の印象を大きく左右する要素のひとつがフェイスラインです。特に、エラの張りが気になると顔が大きく見えやすく、小顔にしたいと考える方にとっては大きな悩みの種となります。こうした悩みを解消するために選ばれているのが「小顔エラボトックス」です。この施術は、ボツリヌス製剤をエラの筋肉に注射することで、筋肉の過剰な発達を抑え、フェイスラインをすっきり見せる効果が期待されています。整形手術のように骨を削る必要がなく、ダウンタイムも少ないため、美容初心者にも人気の高い施術です。それでは、具体的な仕組みや特徴を詳しく見ていきましょう。

ボトックス注射とボツリヌス製剤の違い

「ボトックス注射」という言葉はよく耳にしますが、実はボトックスはアメリカ・アラガン社が製造する製剤の商品名です。一方で「ボツリヌス製剤」は、このボトックスを含めた総称です。韓国製をはじめ、世界中で多くのメーカーがボツリヌス製剤を開発・販売しています。韓国製の製剤は価格が比較的安く、手軽に施術が受けられる点がメリットですが、効果の持続は約4ヶ月と短めです。アラガン社製は高価ですが、持続期間が長く信頼性も高いため、広く利用されています。患者の希望や予算に応じて最適な製剤を選ぶことが大切です。

小顔目的で注射する「エラ」へのアプローチ

エラ部分は顔の輪郭を大きく左右する部位です。この部位には「咬筋」という筋肉が存在し、噛む動作や食いしばり、歯ぎしりによって発達しやすくなります。特に現代人はストレス社会に生きているため、無意識に食いしばりや歯ぎしりを行ってしまう人も多く、エラの張りに悩む方が増えています。ボツリヌス製剤をエラに注射することで、この咬筋の過剰な動きを抑制し、筋肉のボリュームが変化する場合があります。施術から数週間後には、顎のラインがすっきりとシャープに見えるようになり、化粧のノリも変わったと感じる方が多いです。

小顔ボトックス注射のおすすめポイント

小顔エラボトックスは、美容医療の中でも手軽に印象を変えられる施術として、多くの方に選ばれています。なぜここまで注目されているのかというと、手術のように大がかりな処置を必要とせず、短時間でナチュラルな小顔効果が得られるからです。また、美容面だけでなく、日常生活の中で無意識に行われる歯ぎしりや食いしばりといった問題が気になる人にもおすすめです。このように、美容と健康の両面からメリットを得られる点が、多くの人におすすめされる理由です。それでは、小顔ボトックス注射の魅力をさらに詳しく解説していきます。

整形手術なしで印象ケアが目指せる理由

整形手術は効果が長続きする反面、術後のダウンタイムが長く、生活に支障をきたすことがあります。また、手術には必ずリスクが伴い、後戻りできない結果になることもあるため、心理的な負担も大きいのが実情です。その点、小顔エラボトックスはメスを使わずに注射のみでフェイスラインの印象を変えられるため、比較的リスクが少なく安心して受けられます。

さらに、小顔ボトックスは施術時間が短く、約10〜15分で完了します。施術後もすぐに化粧が可能で、仕事帰りや休日の合間など、忙しいスケジュールの中でも気軽に施術を受けられる点が大きなメリットです。また、施術直後は大きな腫れや内出血がほとんどないため、周囲に施術を受けたことが気付かれにくいのもポイントです。

このように、小顔にしたいと考えているものの整形手術には抵抗がある方にとって、小顔エラボトックスは非常に理想的な選択肢と言えるでしょう。

歯ぎしり・食いしばり対策としての活用方法

美容効果だけでなく、医療的な観点からも注目されているのが小顔エラボトックスです。特に、無意識のうちに行われる歯ぎしりや食いしばりは、エラの筋肉を過剰に発達させる原因となり、顔の輪郭が大きく見えるだけでなく、健康面にも悪影響を及ぼします。

慢性的な歯ぎしりや食いしばりは、顎関節症を引き起こすリスクがあり、放置していると顎の痛みや開口障害などの日常生活に支障をきたす症状に繋がります。また、咬筋が常に緊張状態にあることで、首や肩の筋肉にも負担がかかり、頭痛や肩こりといった二次的な不調を招くことも少なくありません。

エラボトックスは、このような症状が気になる方が検討する施術のひとつです。ボツリヌス製剤によって咬筋の過剰な緊張を緩めることで、歯ぎしりや食いしばりが自然と軽減されます。その結果、顎周りの負担が減り、首や肩のコリも緩和されるなど、美容と健康の両方にプラスの効果が期待できるのです。

医療機関でも、こうした機能的な問題に対する治療の一環として小顔ボトックスを紹介するケースが増えており、医療機関と美容クリニックの垣根を越えた活用が進んでいます。

エラにボトックス注射を行う施術の流れ

初めて小顔エラボトックスを受ける場合、どのような流れで施術が進むのか不安に感じる方も少なくありません。しかし、この施術は事前の丁寧なカウンセリングから始まり、安全性に配慮したプロセスで行われます。短時間で施術が完了し、すぐに日常生活に戻れる点も人気の理由です。ここでは、施術前のカウンセリングからマーキング、実際の注射、さらにアフターケアまで、具体的な流れをご紹介します。施術の全体像を把握することで、不安なく施術に臨むことができるでしょう。

施術前のカウンセリングとマーキング

まず行われるのが、施術前のカウンセリングです。この段階では、患者がどのように小顔にしたいと考えているのか、希望するフェイスラインや仕上がりのイメージを細かくヒアリングします。単にエラを細くしたいというだけでなく、顎のラインや首から肩にかけてのバランスまで考慮した施術プランが提案されるのが一般的です。

医師は顔全体の骨格や筋肉の付き方、エラの張り具合、咬筋の発達状況などを細かく観察します。特に、左右差がある場合には、それぞれの部位に適切な注射量を調整する必要があるため、マーキングの段階で慎重にデザインされます。このマーキングは、どの部位にどれくらいの量を注入するかを正確に決めるための重要な工程です。

また、使用するボツリヌス製剤についてもこのタイミングで説明があります。アラガン社製や韓国製など、効果や持続期間、費用の違いを丁寧に説明され、患者の予算や希望に合わせた製剤選びが行われます。初めての施術で不安な場合は、少量から試してみる選択肢も提示されるでしょう。

実際の注射工程と所要時間

マーキングが完了したら、いよいよ注射に移ります。施術には極細の針が使用され、痛みを最小限に抑える工夫がされています。注射部位は冷却されることが多く、冷やすことで痛覚が鈍くなり、針を刺す際の痛みを和らげることができます。施術自体は約10分から15分程度と非常に短時間で終了します。

注射はエラの咬筋に数カ所に分けて行われ、それぞれの部位に適切な量のボツリヌス製剤が注入されます。この過程で重要なのは、左右バランスを崩さないようにすることです。経験豊富な医師であれば、わずかな筋肉の差異も考慮して調整を行うため、自然な仕上がりになります。

施術中は患者の状態を常に確認しながら進められるため、不安を感じた場合でもすぐに対応してもらえます。施術が終わった直後から日常生活に戻ることができ、特別な休息期間は必要ありません。

アフターケアと注意点

施術後は、軽い腫れや赤み、内出血が見られることがありますが、通常は数日以内に自然に治まります。内出血が気になる場合でも、化粧で十分にカバーできる程度です。ただし、施術当日は激しい運動や長時間の入浴、アルコールの摂取は避けるよう指導されます。これは、血行が促進されることで内出血や腫れが悪化する可能性があるためです。

また、注射部位への強いマッサージは避けるべきです。ボツリヌス製剤が意図しない部位に広がってしまうリスクがあるため、施術後数日は優しく過ごすことが推奨されます。適切なアフターケアを行うことで、ボトックスの効果を最大限に引き出し、持続期間を長く保つことが可能です。

施術後の生活で注意すべきポイント

小顔エラボトックスの効果を最大限に引き出し、持続させるためには、施術後の生活習慣にも十分な注意が必要です。まず、施術直後は注射部位を強く触ったり、マッサージしたりしないようにしましょう。これは、注入したボツリヌス製剤が意図しない部位に広がるのを防ぐためです。特に顎や首周辺はデリケートな部位のため、過度な刺激を避けることが求められます。

また、長時間の入浴やサウナ、激しい運動は施術当日は控えるべきです。これらは血行を促進し、腫れや内出血のリスクを高める可能性があります。さらに、アルコールの摂取も同様に控えた方が良いでしょう。特に施術後2〜3日は体を冷やしすぎず温めすぎず、安静な状態を心がけることが重要です。

食生活においては、硬い食べ物を避けることもポイントです。硬いものを噛むと咬筋が再び発達しやすくなり、せっかくの小顔効果が薄れてしまう恐れがあります。柔らかい食事を中心に、咬筋に過度な負担をかけないよう意識することで、より長く美しいフェイスラインを維持できます。

最後に、ストレス管理も重要なポイントです。無意識の食いしばりや歯ぎしりは、ストレスが原因で起こることが多いため、リラックスできる時間を積極的に作ることも、小顔効果を長持ちさせる秘訣です。

小顔ボトックスの「効果」はどのくらい続く?

小顔エラボトックスは、比較的すぐに見た目の変化を実感できる施術ですが、その効果がどのくらい持続するのかは、多くの方が気になるポイントです。施術後にいつから変化を感じられるのか、また、その効果がどの程度続くのかを正しく理解しておくことで、施術後の生活の中でも適切なケアができるようになります。ここでは、効果が現れるまでの期間や持続期間の目安、さらに効果を長持ちさせるための工夫について詳しく解説します。

持続期間の目安と効果を実感するまでの期間

小顔エラボトックスの効果は、施術直後に現れるわけではありません。ボツリヌス製剤が筋肉に作用するまでに一定の時間がかかるため、効果を実感できるのは施術から2週間から1ヶ月ほど経過してからが一般的です。この間、咬筋の動きが徐々に抑制され、エラ部分の筋肉が柔らかくなり、見た目にもフェイスラインがすっきりしてきます。

持続期間は使用する製剤や個人差によって異なりますが、韓国製の製剤では約4ヶ月程度、アラガン社のボトックスでは6ヶ月ほど効果が持続することが多いです。食いしばりや歯ぎしりなどの癖が強い方は、筋肉の回復が早く、効果の持続が短くなる場合もあります。そのため、定期的な施術を検討することで、より安定した小顔効果を得ることが可能です。

効果を高めるために知っておきたいポイント

小顔ボトックスの効果をより実感しやすくするためには、施術後の生活習慣にも注意が必要です。まず、硬い食べ物はできるだけ控えましょう。固いものを噛むことで咬筋が再び強化され、せっかくの効果が薄れてしまう可能性があります。また、無意識の食いしばりや歯ぎしりにも注意が必要です。

医療機関でマウスピースを作成し、就寝時に装着することで、食いしばりの負担を軽減できます。さらに、ストレス管理も重要です。仕事や家庭のストレスが大きいと、知らず知らずのうちに顎に力が入り、筋肉の緊張を引き起こします。リラックスできる時間を意識的に作ることも、小顔効果を長持ちさせるための重要なポイントです。

小顔ボトックス注射の副作用やリスクについて

どんなに安全性の高い施術であっても、医療行為である以上、副作用やリスクがまったくないわけではありません。小顔エラボトックスはメスを使わず注射のみで行えるため、比較的リスクは低いとされていますが、それでも事前に起こり得る副作用について理解しておくことは非常に重要です。特に、注射の量や部位を誤ると、理想と異なる仕上がりになってしまうリスクもあります。ここでは、一般的に考えられる副作用や過剰な注射によるリスクについて詳しくご説明します。

一時的に考えられる副作用の例

施術直後に最も多く見られる副作用は、内出血や軽度の腫れ、赤みです。これは、針を刺したことによる一時的な炎症反応で、通常は数日以内に自然と消えていきます。また、まれに施術後に頭痛やだるさを感じる方もいますが、これも一時的なもので、安静に過ごすことで改善されます。

顔の筋肉は非常に繊細で、ボツリヌス製剤の効果が広がりすぎると、意図しない部位に作用してしまう可能性もあります。その場合、一時的に表情がこわばったり、笑顔が不自然になることもあります。ただし、これらの症状はボトックスの効果が切れることで元に戻るため、通常は一時的なものとされています。

エラへの過剰な注射によるリスク

ボトックス注射は適量を守ることが何よりも重要です。過剰に注射を行うと、咬筋の動きが極端に弱くなり、食事の際に噛む力が弱まってしまうことがあります。これは、日常生活に不便を感じるだけでなく、筋肉の過度な萎縮によって顎のラインが不自然に見える原因となります。

さらに、左右の筋肉量のバランスが崩れると、フェイスラインに非対称性が生じやすくなります。これは特に経験の浅い医師による施術で起こりやすいため、クリニック選びは慎重に行うことが求められます。事前に症例写真を見せてもらうなど、医師の技術力を見極めることがリスクを回避するポイントです。

小顔ボトックス注射の料金相場と単位の目安

小顔エラボトックスを検討する際、「いくらくらいかかるのだろう」と不安になる方も多いはずです。施術費用はクリニックによって大きく異なり、使用するボツリヌス製剤の種類や単位、施術者の経験などによっても変動します。費用を抑えたい場合は韓国製の製剤を選ぶことができますが、より長期間の効果を求める場合はアラガン社製のボトックスが選ばれる傾向にあります。それでは、具体的な料金相場や単位の目安について詳しくご紹介します。

クリニックによる料金の違い

クリニックによって料金が異なる理由は、立地や医師の技術、使用する製剤の質、提供するサービスの内容などが関係しています。都市部にある高級クリニックでは、1回の施術で5万円以上かかる場合もありますが、技術力が高くアフターケアも充実していることが多いです。一方、地方のクリニックやキャンペーンを実施しているところでは、2万円前後から受けられることもあります。

また、同じクリニックでも、製剤の種類によって料金が大きく変わります。アラガン社製のボトックスは高品質で持続期間が長いため、価格は高めに設定されていますが、その分安定した効果が期待できます。韓国製のボツリヌス製剤は比較的安価で、約4ヶ月程度の持続期間となります。短期間だけ効果を試してみたい方には韓国製もおすすめです。

ボツリヌス製剤の種類と費用の関係

ボツリヌス製剤にはさまざまな種類があり、それぞれ効果や持続期間、価格に違いがあります。最も有名なのはアラガン社のボトックスで、高い純度と安定した効果が特徴です。持続期間は約6ヶ月程度と長く、一度の施術で長期間フェイスラインの変化を楽しむことができます。ただし、費用は高めで、1回あたりの施術で4万円から6万円程度が相場です。

韓国製のボツリヌス製剤は、美容大国である韓国でも広く使用されており、比較的手頃な価格で提供されています。持続期間は約4ヶ月程度で、定期的なメンテナンスを前提とした利用が一般的です。初めて小顔ボトックスを試す方や、費用を抑えたい方に向いています。ただし、効果の安定性についてはアラガン社製に比べると個人差が大きい場合があります。

他の施術との組み合わせはおすすめ?

小顔ボトックスは単体でも高い効果が期待できる施術ですが、より理想的なフェイスラインを目指す場合は、他の施術と組み合わせることでさらに美しい仕上がりを得ることができます。特に、ヒアルロン酸注射などを組み合わせることで、顔の立体感やバランスを整え、ナチュラルな小顔効果を強化できます。それでは、具体的にどのような施術が小顔ボトックスと相性が良いのか、併用するメリットを含めて詳しく解説します。

ヒアルロン酸注射との併用メリット

ヒアルロン酸注射は、顔のボリュームを補い、輪郭を整えるために用いられる施術です。小顔エラボトックスでエラ部分をすっきりさせた後、顎先や頬にヒアルロン酸を注入することで、よりシャープでバランスの取れたフェイスラインを作り出せます。

例えば、エラの張りを抑えたことで顎先が短く見える場合、顎にヒアルロン酸を注入して立体感を出すことで、小顔効果がさらに高まります。このように、ヒアルロン酸とボトックス注射を組み合わせることで、整形手術に頼らず、ナチュラルな印象の小顔を目指すことができます。

整形手術との違いと選び方

整形手術は骨格を根本的に変えるため、効果は半永久的ですが、ダウンタイムや手術リスクが伴います。術後は腫れや痛みが長期間続く場合もあり、仕事や日常生活に支障が出るケースも少なくありません。それに対し、小顔エラボトックスはダウンタイムがほとんどなく、気軽に受けられることが大きなメリットです。

また、整形手術は一度受けると元に戻すことが難しいため、慎重な決断が求められます。ボトックス注射であれば、効果は一時的であるため、まずは非外科的な方法で試してみて、自分に合うかどうかを確認してから手術を検討するのも賢い選択です。

まとめ

小顔エラボトックスは多くの方に選ばれている施術ですが、実際に受けた方の体験談から学べることも多くあります。たとえば、ある30代女性は、長年エラの張りが気になり、整形手術は避けたいと考えて小顔ボトックスに挑戦しました。アラガン社製の製剤を選び、医師としっかりカウンセリングを重ねた結果、フェイスラインが驚くほどすっきりし、「化粧映えが良くなった」と大変満足したそうです。

一方で、20代の男性は、安さだけでクリニックを選び、韓国製のボツリヌス製剤で施術を受けたものの、左右のバランスが崩れてしまい、表情に違和感が出たと語っています。その後、信頼できるクリニックで修正施術を受け、ようやく納得のいく結果に至ったとのことです。

このように、費用面だけで判断するのではなく、実績のある医師を選び、自分に適した製剤を選択することが満足度を高める大きなポイントです。

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この記事の監修

小西 恒 医師
小西 恒

2008年に自治医科大学医学部を卒業。2010年に大阪府立急性期総合医療センター産婦人科に勤務後、2014年に大阪府障害者福祉事業団すくよかで医療部長を務めました。2015年から大阪府健康医療部で地域保健課主査を歴任し、2017年から愛賛会浜田病院産婦人科に勤務。2020年より某大手美容外科で働き、2021年には小倉院と心斎橋御堂筋院の院長を務めました。2023年からはルヴィクリニック院長に就任しています。
【資格・所属学会】
ボトックスビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® 認定医、 ジュビダームビスタ® バイクロス 認定医、 日本美容外科学会(JSAS) 正会員、 日本産科婦人科学会 会員、 日本産科婦人科学会 専門医、 日本医師会認定産業医、 母体保護法指定医

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